第91話 拳
キャラセレクト画面。使用できるキャラが一人増えている。今回のアップデートで追加された敵キャラでもある田之助だ。(セットしているおるごんがmaxゆえ。)ミニバーサルの恥リスクでおなじみの忍者だね。たしか目を開くと敵が自爆する必殺技を持っているんだっけ。それ以外は刀ブンブン丸でしょう。さぁ行くぞ。
・・・まじか。まさか5人の手下を駆使して戦うタイプとは。本人は刀振り回すだけだが手下がウザすぎる。遠距離から急に転がってきたり透明化した奴から殴られたり、しまいには田之助と同じ必殺技を使うやつもいたり。しかもこっちの使用キャラである姉妹の一部の技の性能が変わってしまったので応用コンボは組みなおす必要がありそうだ。逆に色々便利な紫玉は硬直が少し短くなってさらに使いやすくなった気がする。最初のバトルは1-2で敗北。久々のコンティニューだな。2戦目は姉妹のミラー戦になったが敵の動きが明らかに強くなっている。負けはしないがこの動きの相手にパーフェクト狙うのは難しそう。
「どうでした?手応えありました?」
ちょうど同じく難易度2のCZをクリアしたルネさん、俺に話しかけてくれる。ちょっと開けた首周りの肌色に吸い込まれそうになるがしっかり顔を見て言葉を返す。
「手応えはあったけど、新キャラの動きを把握しきれてないから正直次も危ないかも。」
「けどしっかり2戦目で勝ってるじゃないですか。」
軽く微笑みながら軽くこぶしを近づけてくれる。まじ天使か。
「ルネさんもね。まぁアケうにょに魂をささげた我々が難易度2に負けるわけにはいかないよね。」
拳を軽くぶつけて満面の笑みで返す。これは本音。たとえ敵の動きが今までと全然違っても体が自然に動く。きっとルネさんも同じ。
その後もお互いにたしかな手ごたえを感じながら時間が過ぎていく。夕方には田之助相手にも8割で勝てるようになってきた。ルネさんも同じくらいの割合で新曲をクリアしている。ここでART消化中にルネさんが魅せる。ブースト中にセットしているうにょるんが叫ぶ。実践上ボナ濃厚演出でチャンスB重複を決める。ボーナス中にも7揃いが3回と一気に最低6セットを稼いだ。今日も負ける気配がないな。
「さすが。ヒキも腕もパーフェクト。ルネさんって普通の人間?実はなんか特殊な能力者だったりしない?」
つまらない奴とも思われたくなくて、少し会話の角度を変えてみる。・・・間違ってないだろうか。
「その言葉そのまま返しますよ。フリーズを引いたツキヒトさん。」
笑顔で返してくれた。よし。正解だったみたい。けどどう返すよ。自分から振った話なのに続きが思い浮かばない。頭の中の黒に白い文字。・・・馬鹿なのか?・・・そうだ。
「フリーズと言えばさ・・・。」
強引にフリーズの話題につなげて何とか会話を続行。まぁ及第点ということにさせてください。




