第46話 特訓
「さて、色々あって疲れたから夕飯にしようぜ。」
「同意です。外食ですか?」
「出前にしない?金銭感覚が麻痺してるうちにw」
「いいですね。寿司?ピザ?」
「すっし。よし、あのお店に連絡だ!」
「どこすかw」
・・・はい。あのお店に注文完了。
「さて、今日呼んだのはもちろんセットするカードのこともあったが、CZのゲーム部分も練習しといた方がいいかなと思ってさ。格ゲーと音ゲーどっちが得意?」
「どっちもあんまりやったことないです。一応小中の時にゲルギアは遊びました。音ゲーはコンガの達人を少しだけ。」
「ゲルギア遊べていたなら格ゲーの方がいいかな。さっそく遊ぼう、いや練習しようぜ。」
テレビの下のスペースにある古いゲーム機を取り出す。35年近く前のゲーム機になるけどまだ現役。
「なんすか、それ?」
「ドリームロスト。略してドリロス。昔のゲーム機だな。結構コアで楽しいゲーム多かったんだよね。」
「・・・そういやマイナーなゲーム好きでしたね。昔のゲーム練習して意味あるんすか?」
「まぁここは推測だが聞いてくれ。PVの映像を見る限り「あえて」昔のゲームセンターを舞台にしている。きっと開発した人たちの思い出の時代なんじゃないかな。だからきっとCZでプレイする格闘ゲームもその時代のゲームに近い操作性になってると考えたわけよ。」
「・・・たしかに。」
「この時代は出来のいい格ゲーが多くてどのソフトで練習するか悩むけどせっかくだしゲルギアの2作目を遊ぼうか。」
「へー。私が遊んでたのは何作目だったんだろう。それより新しい感じでした。」
「だろうね。そのころだとストレイブの時期かな。比べると大分古い2作目だけどそこまで違和感なく遊べるんじゃないかな。ちなみに人気が出始めたのもこの2作目からなんよ。」
「ほー。」
「はい。アケコン。」
「おー、ゲーセンのコントローラーだ。」
「ほい、説明書」
「へー。紙の説明署がついているなんて親切ですね。」
「昔のゲームはほぼすべてのゲームについていたらしい。」
「なるほど。時代を感じますね。」
ゲームを読み込むときのディスクの回る音。なぜか安心する。
「さて、はじめるか。まずはお手並み拝見。特訓開始ぃ。」
「(おれの方がうまいと決めつけてるな、倒してやりてぇ。)よし、やりましょう。」
・・・5戦ほど対戦。
5戦とも別のキャラを使用し快勝。
「(くそ、たしかにうまいな。)まじで強いっすね。」
「まぁな。別の格ゲーになるけどプロを目指してた時期もあったから。(黒歴史だけどな)経験値はそこそこ積んでるんよ。」
「で、このまま負け続けるのは癪なんで少し練習していいすか?」
「お。負けず嫌いでいいねぇ。それじゃ少しアドバイスを。戦ってみて思ったのが、敵のコンボが始まると諦めてしまうクセがあるみたい。敵の攻撃が始まっても抜け出せるタイミングを探したり、それが出来なかったとしても攻撃のモーションを観察したりやれることはあるんよ。」
「なるほど。」
「多分コンボの練習よりも大事なこと。トレーニングモードでひたすら技の練習するよりか、CPUの難易度あげて「この敵はどんな動きをしてどのタイミングで反撃できるのか」を考えながらプレイすることが一番効率的かと思うよ。明日のオリスロのゲームでもきっと大事になってくる。」
「・・・なんかいつもと別人ですね。了解です。しばらく練習させてもらいます。」
数十分、経過後。
インターホンがなる。あのお店が・・・来た!
依頼料を支払いブツを受け取る・・・。
バンッ・・・まぁ、なんとうまそうな寿司でしょう。
「寿司届いたよー。」
「このラウンド終わったら中断します。」
うまい!寿司はやっぱウニやな。
「ウニ好き?」
「大好きです。」
「そっか。」残念。1個ずつだな。
「?」
・・・
「ごちそうさまでした。値段はいくらでした?」
「ん。いいよ。腐っても先輩だし。それに明日こそ爆発させて奢ってくれるんでしょ?」
「いいんですか?ガチャで勝ってるしむしろ私が全額出してもいいと思ってたのに。」
「もしPR引けなかったら奢ってもらってたwまぁ気にせんで。」
「ありがとうございます。ごちそうさまです。」