第111話 イカ先祖
楽しんで打つぞと意気込んで打ち始めてはや1時間。一度BIGからARTに突入するも駆け抜けて早くも500枚近くのメダルを減らしている。
「わかってはいたが中々つらい展開やな。」
友人は高確中チェからARTに入れて3連したが今は通常時。同じく500枚は減らしているだろう。
「まぁな。けど高設定で出玉が伴わない時と比べて気が楽なのはたしかだ。ホントいい息抜きにはなってるよ。」
これは感謝でいいんだよな。嫌味じゃないよね。まぁ表情見れば分かるよ。なんか憑き物が落ちたような顔してる。解呪の儀は順調のようです。
「お。カットイン2段階。」
この演出がかっこいいんよ。主題歌イントロともに発生する1段階カットイン。そこから変身エビルマンが咆哮する2段階カットイン。
「あ。おれもよ。」
追いかけるようにして友人もカットイン。さぁ成立役は?
「よし。中チェ。高確っぽいとこでひけたからさらに期待やな。」
ボナ+ARTの両方を獲っていることを期待しつつ隣の友人をみると、左リール下段にチェリーが止まっている。うわぁ。角チェはボナることはあってもARTに繋がる役ではないんだよななんて思ってると。
「お。ワンチャンだわ。・・・。っよし。」
?なんで喜んでるんだろ。リーチ目的な?
「よくわからんが熱いのかい?」
「おいおい。こんな熱い瞬間あまりないぞ。ここ。」
払い出し枚数を指さす友人。あ、角チェの払い出し枚数がない。単独ボナってこと?
「わかった?しかもこの遊技おれは白白とテンパイして右リールに赤を狙ってはずれた。赤頭単独の場合、白図柄が枠下に滑ってスイカハズレの形のリーチ目をとりやすい。要するにこの時点で白揃いの可能性大ってことよ。」
※白揃いボーナスはこの台においてプレミアボーナス的な位置づけとなっており成立時点で約100枚のリアルボーナスと5SET以上のARTが確定する。なお成立確率は1/16384
「まじかよ。フリーズするんじゃなかったっけ。」
「フリーズするのは白揃いの1/2。この台はフリーズの有無は性能に変化ないから素直に喜べるな。」
言いながら白を狙う友人。その予想の通りリールに揃う白図柄。心揺さぶるあの名シーン。ここから始まるぞといった期待感を煽るような完成された準備中のBGM。あぁやっぱり神台だ。
「よし。ここからやね。」
なんだよ。そんな嬉しそうな顔すんなって。羨ましくなるじゃない。さぁおれも続くぞ。と思って消化したARTだが何もひけずに継続ジャッジへ。お相手は魔将軍ダン。ここから先へは行かせんぞ。(´-ω-`)また単発やんけ。楽しそうにARTを消化する友人を横目に追加投資が始まる。