第四話 宛てがわれた部屋で
白く大きなマンションを彷徨う
「314、315っ···ここかな?」
315と記された鍵で扉を開けると、
「おぉ~!」
高級ホテルの一室の様な部屋が広がっていた。
なかなかに広い。
「わぁーい」ボフッ
シミ一つない整えられたベッドに飛び込む
うわっフカフカ·····。
引くぐらいフカフカ·····。
えーっと···説明によると確かクローゼットに·····。
ベッドの正面にあるこれまた大きなクローゼットを開ける
あった、俺の荷物だ。
綺麗な床に置かれた薄汚れたリュックが場違い感を放つ
じゃぁ早速部屋の模様替えかな。
目覚まし時計を置いて、歯ブラシは·····
·····とまぁそんなこんなで1時間後。
「ふぅ···終わった。」
ベッドに寝転び体を休める
それにしても広い部屋だ。
ただの生徒にこんなに豪華な部屋を与えて大丈夫なのだろうか·····。
まぁ費用は国持ちだし、せいぜい学園ライフをエンジョイするとしよう·····。
何もする事がないのでとりあえずスマホを開く
·····が、特にする事も無かったのでそっとスマホを閉じて天井を見る。
隣の部屋には誰か住んでいるのだろうか。
俺より強い生徒はいるのか。
どんな学園生活になるのか。
そんなとりとめもない考えが頭を巡る
そっと目を閉じた俺は、気づかない内に眠りについていた。