ちから
何か馬車を守れる方法はないのか…
いや…僕にそんな力ないし…いや?まてよ…《だいたいなんでも出来る》が使えるんじゃ…
不安要素しかないけど…おじさんを守る為だ!!
「馬車を守れる魔法!!」
「あ…?なんだテメェ!俺たちとやろうってのか?やってやろうじゃねぇか!!」
逆上した盗賊は一斉にこちらに向けて矢を放った
ダメか…やっぱり僕は魔法なんてつかえな…
《絶対防御発動》
どこか機械的な声とともに馬車の周りにはシールドが発生した。
一斉に矢が刺さる…と思いきや矢はシールドに当たると吸い込まれるように消えた。
「なんだぁ!おまえ!!奇妙な魔術を使いやがって!!」
これは…行ける!これなら奴らを追い払える!
「相手を殺さないで無力化する魔法!」
《昏睡発動》
スキルが発動すると相手は気持ち良さそうに寝てしまった。
あれ?おかしいなさっきは発動までに時間がかかったのに…?
「…これはもしや君が倒してくれたのか?少年?」
どこかに隠れていたらしいおじさんが出てきた。
「いやぁ…別に倒したって訳ではないんですけどね…」
「そんなに自分を下げるんじゃないよ。君は私達の命を守ったんだから。」
おじさんは感心したように僕を褒めてくれた。
凄く嬉しいような…でも自分の力じゃないので申し訳ないような…
そんなことを考えながら僕は馬車に揺られていた。
町まであと少し…。
主人公優しすぎるワロス