創造ダンジョンー①
門の中に吸い込まれて辺りを見回すと、周りが円形のドームの様になっており、正面に1つの扉、さらには24個の扉が形成されていた。
「ッチ、何処だよここは」
ドームのように観客席のようなものはあるがそれらすべては空席となっており、座っている人は誰もいない。
上を見上げると不可解な事に本来ある筈の空というものがなく只永遠に続いているような濃淡も無い真っ白なものが見えるだけだ。
兎に角、扉が開くかを片っ端から調べていく。
扉はそれぞれ全く違うデザインで作られており触れる事に恐怖を感じる様な物から、見ているだけで愛おしくなる様なデザインの物まで実に様々だ。
結果は開いた扉は正面の扉以外すべての扉が開くことがわかった。
因みに正面の扉はどれだけ力を入れようが全く開くことはなくて調べていると裏側に24個の鍵穴があるのでどうやらそれらを全て手に入れないとこの扉は開かないらしい。
どうするか…正直今ぱっと見た感じそれ以外にわかることがなにもない。
扉の向こうになにが待っているのかそもそも鍵は手に入れることが出来るのか。
不明なところが多すぎてどうするべきか悩む。
「エキドナとか言ったやつも結局どこにいるかもしれないし、そもそもの目的はなんだ……」
考えれば考えるだけ疑問が湧く。
「まあ、とりあえずエキドナを捕まえて聞くしかないってことか〜」
結局他にも細かく調べてたが何も出てこなかった為、外側の扉の内の一つに向かう。
「やっぱり扉の向こう側は何も見えないか…」
扉を空けても真っ白な光が見えるだけで先に何があるかは見えない。
覚悟を決めて、扉を潜る。
真っ白な光を浴びながら扉を潜るとそこは沼地だった。
目を擦っているとかなりの騒音が鳴って思わず耳を塞ぐ。
『ゲートを潜り抜けやって来たのは、期待の新人賢者 オオトリ〜サクヤ‼︎‼︎ 対してそれを迎え撃つのは〜ソロモン72の眷属侯爵の地位を持つロノウェ〜‼︎』
「おい、エキドナ! 何のつもりだ‼︎」
『現在の勝敗予想ではロノウェ選手が有利と出ています 解説 実況は賢者エキドナが行わせて貰います それでは両者正々堂々殺し合ってください それでは、試合開始です!』




