刹鬼は再び目覚める
「クソ! 手が足りない!」
今まさに俺たちは残った十数体の魔物を討伐している所だ。
冒険者達が五体、王国騎士団三体、俺たちが五体の割り振りで戦っている。
まず、冒険者の方は既に四体が仕留められていて、
残った一体にそれを殺した4人が攻撃しているので、すぐにでも片付くだろう。
王国騎士団の方は、辛うじて抑えれているというところで、今にも全滅しそうな勢いだ。
ラインハルトが獅子奮迅の活躍でなんとか一体仕留めたが、王国騎士団の方は決定打となる人ががラインハルトさんしかいない。
俺たちの方、どうにか三体を仕留めた。
そして、今俺が戦っているのともう一体で全滅なのだが…
「あぁ、本当! 魔力吸収される上に再生とか流石にしんどいぞ!」
この魔物は、ドロドロとしたスライムで魔力を伴う攻撃を吸収して回復してしまうから、純粋な剣で勝つしかない。
「核が見つかれば……あった! はっ!」
スライムは、核と言われる部位が必ず存在していて、それを壊すと絶対に死ぬらしい。
実戦で初めてスライムと戦ったから、本当に一瞬で片付いた。
核を斬られたスライムは、どろどろの液体に溶けて跡形もなく消えてしまった。
本当にスライムは謎の多い魔物だ。
「それより騎士団の方に援護に向かおう 神速」
その名の通り、神の速さまで至ることのできるスキルだが、翔はまだ移動以外でこのスキルを使えない。
戦場はそう離れていない、今から行けば間に合う筈だ。
そう思い勇者はラインハルトさん達の元に翔ける。
しかし、そこで見たものは心臓の辺りに深々と刀の刺さったラインハルトさんと一匹の鬼だった。
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ローズは、かつての戦利品である炎竜刀を携えて王国騎士団の方に歩く。
やっとやっと、私の望みが叶う時が来た! そう思うとその機会を作ってくれたご主人様に感謝です。
「さてと、どこまで体が鈍っているか分からないし、まずは準備運動からしようかな」
周りは魔物を討伐するのに忙しくて、ローズのことなど誰も見ていない。
まずは、刀に魔力を流し刀身に炎を宿らせる。
「うん! 問題なさそうですね! じゃあ始めましょうか」
そうして、ローズはただでさえ劣勢の王国騎士団に対してさらに追い討ちをかけるのであった。
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