変身‼︎
ここで一つ忘れていたが重大なことに気がついた。
恐らくだが冒険者カードは、身分証になると言っていた。
ばっちり、俺個人の情報が記載されているわけだが、流石にあんな事しでかした奴のカードが通常通りに扱われているわけがない。
普通に殺人者としてカードに記載されているかもしれないのだ。
冒険者崩れの盗賊達もそういうわけで普通の方法では街に入ることすらできない。
今の置かれた状況は、俺達=盗賊ということになる。
公国では、身分証がなくても街に入れたがそれでも、恐らくあの国がそこまで警戒心というか、あまり危険がない国なのだろう。
いわゆるお国柄?っていう奴なのかな?
そんなわけで、今まさにどのように中に入るかを検討している。
アオイはそもそも猫化してテイマしたといえば誤魔化せるし、ローズとフェルは俺の影に隠れればいい、リゼは冒険者で問題を起こしていないし、
貴族の体裁を保つためにリゼの存在を知らなかったことにしているだろう。
そうなると、俺だけが門で引っかかってしまうことになる。
流石にボッチで山籠りは辛い…
俺がどうしたものかと考えていると、
「あんた、ちょっと前に教えた事をもう忘れたの? だとしたら頭の中に一体何詰めてるの?」
「? どういうことだ」
「いや、ちょっと前までリゼ先生が何教えていたのか思い出して見なさいよ」
「何ってそりゃあ…えーとあれだよな」
「あれね」
「…… ごめんなさい もう一度ご教授してください」
「はぁ〜本当に呆れた 私が教えていた時間はまったくもって無駄だったということね まぁそれは後で愚痴るとして、吸血鬼のスキル人ついて色々ご教授してあげたのに本当に忘れたの?」
「………………」
「リゼ様あのアホに何いっても意味ないですよ
早く教えた方がまだ時間は有効に使えると思います」
「はぁ…そうよね 要するに吸血鬼のスキルで変身があるでしょう それ使って私の魔法で催眠状態にして中に入って後はギルドで偽名使ってカード作ればいいだけじゃない?」
「成る程そういうことなのか」
「わかったらさっさと変身してちょうだい」
「はいはい」
えーと確か変身は…自分がなりたい姿を考えながら、スキルを発動させるんだったな。
「おーい リゼ終わったぞ」
「やっと終わったの ってちょっとなんでなの?」
「どうした?」
「い…いやどうしたじゃなくて、ふーふー なんで女子化してるの?」
「いや せっかくならできるかどうかやってみようかと」
「あんたの思考回路どうなってるのよ……
ふっふーー落ち着いた うんまぁいいんじゃないの?」
今の変身状態は、身長150より少ししたぐらいで
髪の色が紫っぽく、目も髪と同じ色で、胸も小さく頭にアホ毛が立っている。
髪の長さは肩より下で肩甲骨ぐらいまで伸びている。
胸はもはやないと言っていいほどしかない。
だいたい、自分の趣味を当てはめて作ったから
この体は大切にしないとな…
「なんとなく予想していた 反応ありがとうリゼさん」
「いや〜まさか予想を遥かに超えてくるとは…
変人にふさわしいわね」
「嬉しくね〜よ そしてアオイそんな汚いものを見る目です見ないでくれるか?」
「………」
「あっもはや無視っすっか とりあえずローズ俺のこの姿のでことも認識しといてくれよな」
すると、ローズ反応俺の影から顔を出して
「まぁ…可愛らしい姿になりましたね」
「褒め言葉どうも」
「サクヤ様 一応言葉遣いにも注意した方がいいかと…」
「マジか ありがとなローズ」
そういうと、ローズは一礼してからまた影の中に帰っていった。
「ねぇねぇ、その時の名前決めてるの?」
「そういえば名前もいるのか…」
「なんか決めてなかったの?」
「決めているには決めているんだが…まぁいいか
とりあえずこの時の俺のことをラファと呼んでくれ」
「ラファね 了解したわ それじゃあ街の中に行きましょうか!」




