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陰キャン do it 〜復讐への道〜  作者: 狼桜
冒険者編 イングラシア公国にて
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過去編 ローズ④

本編のネタが思いつかなくて、時間稼ぎ中です。

すいませんm(__)m

入門するための人の列の最後尾に並んでいる人の真後ろに到着した。


「ふんふんふんふ〜ん」


そんな呑気な透き通った鼻歌を歌っていたけどわたしには誰も気付いていない


深呼吸をして次第に意識を深く落としていく。


集中力を高めていく。


隠密だ後ろにいても気付かれていない。


「やるか」


最後尾にいたはじめの尊い犠牲になったのは、小太りのおっさんが乗った馬車を警備していた、青年だった。


どうせらと思って、炎竜刀に魔力を通して斬り付けてみた。


致命傷にならないように気をつけながら攻撃すると、青年は切り口から盛大に真紅の炎が上がった。


しかし、斬り口が浅いので炎が上がったのは一瞬だった。


「うわッ!」


青年が驚きの声を上げると前の方にいた2人が慌てて戻ってきた。


片手剣と片手盾の少女と長槍を背負った長身の青年だ。


恐らくは,この3人が仲間なのだろう。


私が得られなかったモノを当たり前に持っている。


これが普通なのは知っている。


私が異常なんだ。


それで、当たり前のように心配してくれる人がいるなんていうのが、嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬嫉妬…………こんな茶番に付き合ってやる必要はない。


いまは、すでに隠密の効果はきれてしまっている。


なので、真後ろに立っている青年以外にはすでに目視することができる状態ということだ。


片手剣と片手盾の少女と長槍を背負った長身の青年が何か化け物でもみたような顔で、青年に訴えかけている。


その反応が尋常じゃないと分かったので青年は、後ろを向うとするが、その体と首が半分も向かない内に青年の首と胴は離れ離れになっていた。


その両方の断面からは真紅の炎が燃え盛っていて、数秒で体と頭を完璧な消し炭にしてしまった。


少女と長槍の青年は数秒フリーズしていたが、

やがてこの状況がヤバイというのを本能で感知したので我に帰ったが、大声を上げた。


「おい!衛兵ヤバイのがいる!速く中に人を入れろ!」


衛兵達は、何事かと近寄ってきたが皆危険を感じてもうダッシュで門の方に逃げていく。


わざわざ逃してやるほど私は優しくない。


「鬼火」


鬼火とはオーガなどの鬼に分類される種族の特殊魔法で対象を追いかけて、相手の命のみを燃やし続けるという、恐ろしい魔法だ。


小さな鬼の形をした火が敵を追いかけて突撃していく。


対抗魔法を持っていればそこまでの脅威とはならないが近寄ってきた衛兵達は対抗魔法を持っていなかったようであえなくその命は、燃やされてしまった。


長槍の青年と女の子はそれを隙と見たのかここぞと言わんばかりに、攻撃を仕掛けてきた。


当たり前だがそんな間抜けな真似は絶対にしない。


小柄だった女の子の方の攻撃が先に来た。


右手に片手剣を持っていたので拳を握りそのうち中指だけを立てて右肩に攻撃を加えた。


柔らかい女の子の骨は『バキッ』という嫌な音を立てて苦悶のあまり片手剣を手放してしまった。


その片手剣を拾い上げると今まさに攻撃している長槍の青年が近くに来てきたので適当なタイミングで顔に向けて投げた。


流石に弾かれたが一時的にわたしから視線が外れたそれだけで十分だ。


片手剣を槍で弾いて構え直す前の段階で一気に距離を縮めて刀で右肩から左腹にかけて斜めに切った。


見事に切断されて傷口からは、臓物が溢れて血が雑草達を真っ赤に染めている。


女の子方は自分の肩の骨が折れたのがよほど痛かったのか未だに発狂したり蹲ったりしている。


サッサっと楽にしてあげるために首の骨と骨の間に狙いを澄まして刀を振り降ろした。


首が宙を舞う。


この3人が守っていた馬車はすでに関所に入り切れたようで、すでに見えるところにいない。


ここからが本番だ。


まず関所の上から弓を構えている人が大勢いる。


流石に魔法でも距離も数も違いすぎて多勢に無勢でリンチ逃してされる未来しか見れない。


それに、よく見たらあれはわたしの里焼いた奴らと同じ鎧の奴らじゃないか。


「ひ〜ふ〜み〜……」


ざっと数えただけで30人ほどがこちらに向かって弓を構えている。


とりあえず近づいていく。


ゆっくりとゆっくりと……散歩するぐらいの遅さで。


そして、相手の狙いを定めさせる。


遂に私が弓の射程距離に入るとその辺にいる衛兵達よりも一段階偉そうなおっさんが、


「打てっっ」


という掛け声とともに沢山の矢の雨がわたし目掛けて飛んできた。


明らかに1人1人が複数の矢を打ってきていた、その数は100に近いほどだ。


が、しかし先ほどまで真っ直ぐゆっくり歩いていたので当然その様子をみて狙いを定めてきているので、急に走り出した私には一本として当たらない。


これで第一射を完全に凌ぎ切れた第二射の用意がすでに始まりつつあるが、しかしそれまでに関所の上に向かってジャンプして、既に弓のアドバンテージは無くなっている。


それでも、剣や槍で襲い掛からずに頑なに弓を打てきている。


距離が近い分どこを狙っているかがバレバレだ。


打ってきた矢を尽く避けて弓のを打ってきた奴の矢筒のなかから矢を盗んで頭に突き刺してやった。


あんなに打ってくるということは,きっと弓が好きに違いない。


ならこれで死ぬなら本望に違いない。


そして、残った奴らも持っている持ち前の武器を強奪してそれで殺してやった。


剣で裂き、槍を突き刺し、モーニングスターで首を締め上げて、戦斧で頭をかち割って。


死体の山を見下ろして、一息ついたところで次ならる作戦を思いついた。


それを実行するために慌てて、関所の上から飛び降りて、急いで他の門よ閉められているもんを見て安心した。


「炎よ」


扉に向けて炎を差し向ける。


すると門はグニュとした感じで、形が歪になって、冷えて変な形で固定されてしまった。


「よし!成功した!」


これで,この関所の門は開かないだろう。


後は,この街の周辺を一周して門に工事をするだけで、この街から逃げれなくなる。


街は既に私のことに気づいたようでなかなか騒がしくなっていて、門を開いて街の人々が逃げようとしているのがわかる。


あちこちから嘆きの声が聴こえてくる。


既に東西南北の門の工事は、完了して門は壊さないと開かない状態になっている。


「ここからどうしようかなぁ〜」


とりあえず、門の上までジャンプで乗り移ると、ちょうど私が今いる所の真反対の門の所に人が集まっていた。


自分で殺すのも飽きてきたし、どうしたんものか〜


「しょうがない! 子鬼火!」


すると、私のまわりには30センチほどの50体の火でできた小鬼達が現れた。


実態はなく、火が鬼の形をしているだけだが、

こいつらは私の命令をこなす忠実な下僕のようものだ。


こいつらは、鬼火のいわば劣化版で、鬼火と比べると、個々の戦闘能力としては、遠く及ばない。


しかし、こいつらは鬼火よりも断トツに出現する数が多い。


鬼火は、数ではせいぜい最大で20体しか出せないが、子鬼火は、鬼火一体当たりの魔力で50体呼び出せる。


なので、計算すると1000体までは出せる感じだ。


そしてさらに数回使って、小鬼火を合計500体出した。


これで、魔力は残り4分の1しか残っていない。


「お前ら、この近くに人間全員を焼き殺せ!」


そういうと、子鬼火達は、


「ボゥ」


という音と共に、四方八方に散っていった。




数分あるいは数十分経過したのか知らないが、

ボーーっとしていたら殆ど人の声も聞こえなくなったし小鬼火達も全滅したようだ。


あいつら、恐ろしいことに生物襲って飛び火して、そこから魔力吸い上げてだんだん大きくなるからな。


よくもまぁ1000体も倒し切ったものだ。


素直に感心してしまった。


やることもなくなったので、ようやく街に降りた。


フラフラとしていると、数は少ないながらも生き残りがいた。


ほとんどが満身創痍の状態で中には、手足が炭化しているようなものもいる。


しかし、数人だけ数えるほどしかいないが、全く傷を負っていない猛者もいる。


私は探知魔法を使えないので、わからないが感じからしてここにいるので全員だろう。


辺りは殆どが小鬼火達が燃やしたのであろう、家が殆どなく焼け野原というのにふさわしい状態になっていた。


今の今まで談笑していた、生き残り達がローズの姿を見るとその顔が一瞬にして、戦場にいるときのそれになった。




パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ


「いやはや、あれを全滅させたうえでここまで生き残っているとは、思わなかったわ 素直に称賛してあげるわ」


それの明らかに私たちを馬鹿にしているような褒め方に、大変憤りを感じていたが、圧倒的な力量差は戦わずに分かってしまった。


半端に相手の実力差が分かってしまったものこれに立ち向かっても、死しか待っていないとさとってしまった。


恐ろしいのは、これは全員が全方向バラバラに逃げても決して逃げ切るようなことはない。


それほど、強大な力を持っていると分かってしまった。


ここで、この中の一番の腕前と言われているAランク冒険者ザゴン氏が語りかけた。


「ほ…ほぅ そこまでいうのであればここにいる者を逃してくれでもいいのでは「汚い口開いかないでくださいますか?」


そういうのと同時にザゴン氏の丁度頬で切り傷が付くのが見えたが肝心の攻撃が全く見えなかった。


これでも、職業的に移動する物体は見慣れているものと思っていたが、これは次元が違う。


私が時が太刀打ちできる相手ではない。


しかもよく見るとあれの手に持っているのは、見れば素人でも業物だと理解できるようなオーラを漂わせている


しかも、あの火がこいつが放った魔法ならこちらに優位な点は数の理しかない。


しかもその数も大半はさっきの戦いで満身創痍の状態と化していて、まともに戦って勝てる見込みなど無い。


残された可能性は、全員で特攻するか全力で逃げるかだ。


ここにいる全員が己の意思を示し合わせるかのように、それぞれが自分の獲物に手をかけた。


それ遠待っていたと言わんばかりに、それは突撃してきた。


戦闘になるとそれの額からは禍禍しい角が生えてきた。


それを見て初めて俺たちが相対して奴がオーガの変異種であると気づいた。


少ないと言ってもこちらはまだ30人ぐらいはいるというのに、何の躊躇いも無く。


「しめた! 全員で囲んで殺れ!」











相手が間抜けで助かったこれなら勝てる!…そんな事を本気で思っていた。


オーガを取り囲んで、勇猛に攻撃を仕掛けていった奴が目の前にいる女のオーガに首を締め上げてられている。


しかも片手でだ。


襲い掛かった奴は重装の大剣使いで身長190超の

大男が全力で大剣を振り下ろした。


オーガは、それを刀の鞘をつけたままで受け流し体制が崩れて前屈みなった、瞬間にすかさず喉仏を細い指でまるで

豆でも掴むように軽く掴むように見えた。


次の瞬間、完全に喉を潰された。


悶絶している彼をまるでゴミでも見るような眼差しで見下し頭を文字通り踏み潰した。


『グジャ』


丸でおもちゃが無垢な子供の手によって壊されるように無慈悲に残酷に潰された。


ここまで数瞬間の間の出来事で、最初から全て見えたものがいったい何人いただろう。


そこで、死んでいる彼だっていくら冒険者が、魔物相手で対人戦の経験が少ないとはいえ中堅冒険者の中で、あと一歩で上級冒険者と言われるまで来ていたいわば凄腕なのだ。


そんな、姿をを見ても冷静でいられるのはここにいる全員が中堅冒険者で下級冒険者からの上がるために、盗賊退治で多かれ少なかれ人殺しを経験しているからだ。


しかし、そんな彼らでも自分達よりも小さな女のオーガに仲間の1人が頭を踏み潰されるということは、想像していなかっただろう。


明らかに、先ほどまでとは真逆の戦おうとする意志は挫かれ、冷静ではあるが全員が絶望していた。


「もぅ おしまいですか?」


誰もが黙り込んでいる。


「しかたないですね……それなら私からいきますね」


瞬間俺たちは全員がその場から持てる全ての力を持って走り逃げていった。



それからどれぐらいの時間が立ったのかは分からない。


ただ、時折聞こえて来る断末魔に身を震わせながら隠れていた。


もう既に聞こえるだけで13人の断末魔が聞こえてきた。


他のやつが生き残ったのかそれとも殺されたのかはわからない。


コツコツコツ


等間隔で刻まれる足音が聞こえてきた。


潰れた家屋の中に息を殺して潜んでいる俺は、その音を聞いて縮こまっている体をさらに縮こませた。


ドクドクドクドク


心音が煩くて今だけ心臓を止めてやりたくなる。


足音は、確実に俺の方を見定めて距離を詰めて来る。


「み〜つけ〜た〜」


そういうと、俺の周りを覆っていた家屋の残骸が全て消え去った。


俺は再びあのオーガの前にその身を晒されることとなった。


恐怖で体が震えて何もできないでいるとそいつはゆっくりと近づいてきて、刀を振り上げて振り下ろす瞬間、そいつの足元にできた魔法陣によって魔法陣と共に消え去った。


一体何が起こったのか理解できないでいるが確かなことは、一つ俺は生き残ったのか。


他に生き残ったのか奴らがいるかもしれない、そいつらは探して、違う街に行ってあいつの存在を報告しなくてはならない。


俺はポツポツと歩き始めた。






刀を振り下ろす瞬間私は足元に現れた魔法陣によって別の場所に転移させられた。


後からわかった事だがこれは、転移ではなく召喚だったらしい。


転移の反動でチカチカしている目をこじ開けて前を見るとそこには、1人の人間がいた。


なんだまた人間かと思い、殺しにかかろうとすると咄嗟に身構えてしまった。


それは、全身の毛が逆立つような感覚に襲われて先ほどまでの興奮で、熱くなっていた身体の芯の温度は急激に下げられた。


こいつ本当に人間か?


そんな疑問が頭によぎったが答えは人間としか言いようがない。


これまでやってきた奴らとは違う、何万回挑んでも決して勝てない。


勝利へのビジョンが見えてこない。


こいつは、私に危害を加える気は無いようだ。


あらゆる考えが頭の中を混濁させる。


そして、これは”魔王になる人”という事にして自分を納得させた。


ようやく出た言葉が、


「あなたが、私の主人なのでしょうか?」


これを聴くとその人は、少し驚いた顔をしたがそれを否定することはなかった。


この人の目は完全に何かを憎んでいる者の目だ。


私と同じ目をしている。


この人ついていけば、きっともっと面白いことが起こるに違いない。


そんな未来を確信して私はこの人についていく事を決心した。


















良ければ感想、ブックマーク、評価、誤字報告よろしくお願いします。


多分次ぐらいからは本編入ると思います!!!

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