選択
リゼを呼び戻して、街に帰ろうとしたがどうやら冒険者と思われる集団がこちらに向かって、全力疾走してきているようだ。
遠鳴りに叫び声が聞こえる。
その少し後ほどに、体重がゆうに100キロ、ありそうな大型の魔物のと思わしきモノに追われている。
どうやら、強さの格が違うとわかって逃げているようだが、もうすでに魔物との距離は、10メートルもない。
俺とリゼは、あと200メートルもしたら鉢合わせになるような距離なので、避けようと思えば避けられる。
ぶっちゃけ、今回の場合助けてもいいのだがメリットデメリットが同じぐらいなので、心の天秤が左右に揺れる。
リゼに意見を聞こうしたが、俺のペットであるフェルをモフモフして遊んでいる。
これ置いて帰っていいんじゃね? と思ったがリゼさんに今動く気は、なさそうなので安全の為にここで魔物だけ処理することにした。
あと50メートルの所で魔物の姿が初めて目視できた。
魔物の名前は、牛鬼と言うらしい。
ちなみにこの森の中では、生態系の頂点に君臨しているようだった。
残念ながら見た目は、大型の蜘蛛に般若の面をつけたような、ホラーゲームで天井から降ってきたら怖そうなやつだ。
強さで言った、マッチョゴブリン一体といい勝負するぐらいなので、相手にする程にも強くも無い。
全力疾走で逃げているということは、駆け出しの冒険者なのだろう。
(まぁ俺も駆け出しだろうがなぁ…)
とりあえず顔を見られると面倒そうだから、闇之纏を使って全身を黒尽くめにしておく。
なんな、某探偵漫画の犯人役の全身黒タイツをイメージさせるような、姿になった。
しかも、今いるのが少し木の後ろに隠れているとこなのでますますヤバイ。
焦って闇装具に変えようとしたが、その時には、すでに冒険者の5人組が走っていったので、そんな余裕がなかった。
すると、間もなく牛鬼が走って来たので、今までスキル欄で死蔵られていたモノを使ってみようと思う。
「消滅!」
俺がそう詠唱をすると、牛鬼が走っていた所には何もなかった。
ヒユ的な表現ではなく、牛鬼の存在自体がこの世界から消えたようだ。
しかし、残念なことに素材などの、物が一切入らないので、このスキルも死蔵することにしたなりそうだ。
俺は牛鬼がどこに行ったのかを探していると、牛鬼の素材は、今俺のアイテムボックスに収納されたようだ。
牛鬼の命は、刈り取られていて既に死んでいる本当にこの世界征服から消滅させられているようだった。
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