己の在り方
リゼの腹立たしい指摘のお陰で丸一日無駄にしてようやく街道の方に向かって行ってようやく街道を発見した!
その喜びは、深夜ハイになった時の発叫したくなるぐらいだった。
「ようやく街道に出れたな」
「そうねぇ」
「なぁ なんで機嫌悪いんだよ?」
「さぁ? 自分で考えたら まぁそのすっからかんの頭で思いつくとは思ってないけどね」
リゼは今朝からやたら不機嫌でツンツンしているので、理由を聞いてもこんな感じである。
まぁ、おおよその理由はわかっているが、あれはリゼが悪いのであって、しばらく謝らないと心に誓う。
街道のど真ん中をフェルに乗って走っていくのは、目立ちすぎるので、仕方なく街道から少し離れた場所を走っている。
街道に沿って走っていると、少し離れた所から戦闘する音が聞こえてきた。
魔物が誰か人を襲っているのかと思い、ギリギリ見える範囲まで近づいて、見てみると、明らかに豪華な馬車が、総勢150人程の盗賊たちに囲まれて波状攻撃を受けていたのだ。
馬車の護衛は、せいぜい30人程度明らかに人数が少ない。
ここで、ラノベ主人公的な事をする程俺は優しくない。
「なぁ リゼ… あれどうするよ?」
「別にどっちでもいいんじゃない 助けようが、助けまいが、はたまたあの盗賊っぽい人があの馬車の人たち皆殺しにしてから、金品盗んでる所を強襲してもいいんだし」
リゼ可愛い顔してなかなかエゲツない事を言いだしたな。
「まぁぶっちゃけ、なにが起ころうが知ったこっちないんだが、目の前で襲われてる人がいるのに見捨てるほどまだ堕ちてはないんでね
というわけでリゼ手を貸してくれるか?」
「はぁ〜〜 どうせほっといても一人で行くんでしょ? なら私も手伝うわ あなたには私に協力してもらわないといけないこともあるしね」
そうして、ローズも召喚していつもの4人で全力で盗賊の始末にかかった。
明らかに相手が弱そうだったので、闇槍ではなく
その下位互換である闇矢を使用した。
闇槍と異なり威力は低いものの、出せる数は槍が30に対して闇矢はなんと300というなかなかの数を出現させられるので、殲滅戦には適している。
出現した闇矢を盗賊に向けて一斉に発射させる。
無駄撃ちをしないように付与魔法で自動追尾を付与したので剣や盾で塞がない限り相手の頭と心臓に的確に突き刺さることになる。
「……はぁ?」
盗賊たちはその矢に気付くことなく全滅した。
余りの弱さに驚いた。
あくまで牽制に使った闇矢で盗賊たちが全滅してしまった。
取り敢えず馬車の所まで走って行って護衛が無事か確認するが「貴様何者だ!」と警戒されたのでさっきの魔法が自分の魔法である事を証明したら、すんなり受け入れてくれた。
幸いにも護衛の人たちに重症者はおらず、回復魔法を使うまでも無かった。
騎士たちにお礼を言われていると馬車の中から誰かが降りてきたのである
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