天空の檻ー❻ 宝箱の中身……
「ご主人様 宝箱の回収をお忘れですよ」
そう言ってくれたのはローズだった。
「悪い悪いなんか大したものが、入ってなくて半分忘れてたよ
ありがとうなローズ」
そう言うと、ローズは、顔を赤くして照れていた。
なかなか可愛らしい姿で見ていて、微笑ましくなってくる。
我に帰ったローズが
「いえ、ご主人様のお役に立ちて光栄です。今後もご主人様のお役に立てる様に努めてさせていただきます」
そう言ってたが、俺的にはそこまで肩肘張らなくていいんだけどな。
「さてと、今回の宝箱の中身は、なんだろうな? ローズは、なんだと思う?」
「これまでの、傾向から見て武器の可能性が高いと思います」
「まぁ それが妥当だよな。さあ、中身は、なんだろう、オープン!!」
中に入っていたのは…
「なんだ、これ?」
中に入っていたのは、ピン球ぐらいの大きさの紫色の宝石だった。
そうしていると、宝石が俺の眼の中に入ってきた。
「ご主人様!大丈夫ですか?」
それを見てローズが、慌てて出そうとしているが、完全に宝石は眼の中に入りきら眼の中が、焼けるような痛みに襲われてそのまま気絶してしまった。
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気づいたら、なかなか懐かしい感覚を味だわっていた。
新しい枕の様な柔らかな、触感でずっとこうしていたいが、俺は目を開けた。
ローズの顔が近くにあった。
(スゲェいい匂いがする)
そんな事を考えていたが、ローズが目を覚ました。
今回の反省は、一つ生身では、あんまり強くないのに油断しすぎていた。
「おはよございますご主人様。今朝の調子は、どうですか?」
「昨日、ローズが看病してくれたおかげで、すっかり元気になったよ。ありがとう」
「そんな事は、ありません。契約したのであれば当然ですから」
「ありがとう ローズ 今の俺の目は、どうなっている」
「今のご主人様様の左目が紫色に変化しています。何か変化は、ございますか?」
「 ありがとう その他の変化は? 」 「とくにございません」
取りあえず何もないので、そっとしておくことにした。
これが、どんなものかが分かるまでは、厳重に注意しておこう。
忘れかけていたが、そろそろ次の階層に進もう。
「ローズ、フェルそれじゃあ行こうか」
そう言ってローズと俺は、フェルの背中に乗った。
そしてなんの代わり映えのしない51階層で奇妙なことが起こったのだ…