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夏休み目前

夏休み目前です。

夏休みエピソードは2つくらいにしようと思います。まだ1年生なので。

楽しんでいただけたら幸いです。

期末テストが終わり、いよいよ夏休み目前です。

期末テストの結果はというと。

私はやっぱり頑張っても真ん中くらい。悠里は学力がついたのか学年10位以内に入っていた。

さすがといえばさすがだ。

今回のトップは高遠くんではなく、我妻くんだった。高遠くんは2位。川嶋くんはまたしても3位だった。

あの2人の頭がどうなっているのか知りたい。彼らが勉強してる姿はみない。

クラスも違うから授業中の姿も知らない。真面目に授業なんて受けるのか。

なんか川嶋くんかわいそうに思えてきたな。

彼が学年トップになるのは悠里が彼ルートに入った時だけだ。

ただ、学年トップになれるのは一回だけ。悠里は学力が上がると満点取るようになるからそこから学年トップは悠里になる。


「雪ちゃん、夏休みなにする?」

「ゆっくりするかな」

「一緒に遊ぼうね」

「うん」


夏休みに心踊らせている。

夏休みか。

花火大会、海、旅行。

さまざまな夏のみのイベント。

花火大会で好感度をあげてたっけ。


昼休み。いつものように悠里とご飯を食べる。クラスの女子とも仲良くなっている。

悠里の人間関係は上々だ。


「おねーさん」


悠里の背後から声をかける男子生徒。


「あき。はるも」

「また二人で食べてるの?仲良いね。仁科さん、いつもありがとう」


この二人が一緒にいるのは珍しい。

どうしたんだろう。


「何か用?もしかしてお弁当忘れた?」

「いや、そうじゃなくて。悠里、花火大会誰と行くか決めた?」

「花火大会?うーん…もちろん、雪ちゃんと」


いや、そこは即決しちゃだめなとこ!


「仁科さんか。ほら、はる!ここからは自分で言わないと」

「良かったら俺たちも一緒に」


我妻くんが誘ってる。

いつも女の子に優しく接してるのに悠里には無関心のあの我妻晴樹が。

しかも照れてる。かわいいかもしれない。

やばい、やばい。おばちゃんときめいちゃう。

心が前世とリンクしてた。

危ない。もう少しで声に出すところだった。


「仁科さんいていいから一緒に行こうよ」


高遠くんが補足する。

私はおまけか!邪魔なら断りますよ。ええ。


「雪ちゃんがいいなら」

「私はいいから3人で行きなよ」

「そんなことを言わなくていいじゃん。ゆっきっちゃん」


なんであんたが私を雪と呼ぶのよ。


「そうだよ。一緒に行こう」


手を握られて見つめられる。

その上目遣いは反則だよね。

断れない日本人…。


「……わかった」


完全に負けた。

愛され主人公の魅力さすがだ。


「じゃあ時間とかまた連絡する。仁科さんも」

「うん。あれ?はる、雪ちゃんの連絡先知ってるの?」

「雪ちゃんの連絡先は俺が知ってるから大丈夫だよ。じゃあまた連絡するね」


二人が去っていく。

なんで高遠くんが私の連絡先を知っているのか。

ああ。情報提供者だから知ってるのは当たり前なのか。

ゲーム内でもなんで知ってんのって情報たくさん持ってたし。

花火大会か。

悠里は浴衣来てくるよね。

我妻くんと並んだらきっと素敵だ。

ただ気になることがある。

ゲーム内で悠里の協力をしていた高遠瑛。攻略キャラクターのせいで悠里が誘って恋愛パラメーターをあげなければ向こうから誘うことがなかった我妻晴樹。

それなのに、花火大会に誘ってきた。

あの言い方だとおそらく我妻くんが希望しているようだった。

なぜ?

まだ1年生。それも夏。

パラメーター萌えも確実にクリアできていないはず。これが2年、3年ならまだ理解できる。

うーん…。

好感度がみたい。好感度なんて見れないからな。

可視化できていたゲーム。なんて親切設定。


夏休みはもう目の前までやってきていた。


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