国王
『ブーン』
黒い飛翔体が一匹、王城の中に入って行った
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「こういうのワクワクしない?」
「任務は不可能みたいな?」
「そうそう!って、そんなの見てたの⁈」
「儂はアクション物が好きだからな、野生的な速さとか、星間戦争とか星間冒険とか、クロスボウ将軍とか凄い好きなのだ!」
「渋いわぁ」
「姉ちゃん?何してるの?」
「ああ、スズ、いま偵察してるのよ」
「ほおほおほお、例のブツですか」
「その通りじゃ、儂が作っている途中で何度も吐き気と戦いながら作った」
「えっ、虫が苦手だったの!あんなノリノリだったのに」
「平気だったのじゃが、詳しく細部までしっかりと見てしまったのじぁぁぁぁあ」
「泣かないでくださいオーバー様」
「突如湧いてきた嫌悪感」
「スズちゃんもあったの?」
「育ててたアオムシが…蛾になった」
「うわぁ、リアルに経験したわぁ」
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「あっ、王様がいた」
「なるほど、このヒゲがお主らに儂を討伐するように言ったのだな」
「ええ、天からお告げが来たそうで」
「私のところにもきたよー『勇者よ、仲間と共に平穏を汚す魔王を倒せ、さすれば元の世界に戻してやろう』って」
「ありきたりね」
「テンプレ展開です」
「いや、待て、スキル入手のくだりがない!」
「そういえば!」
「私たちも気がついたらここにいたって感じです」
「って、なんか水晶玉をのぞいている」
『崩壊神から破壊神へ、勇者と魔王が協力体制に入った、作戦は失敗だ』
そう水晶玉に話しかけて、部屋から出て行く国王
「なんだったんだ?」
「儂にも分からん」
「う〜ん?」
「神とか言ってたね」
「神です?クトゥルフです?ショゴスです!」
「えっ!華さん⁈」
「邪神!クトゥルフ!ショゴス!」
「は?雷奈ちゃん⁈」
「カタノトソーア!ガタノゾーア!デモンゾーア!」
「鈴⁈」
「何を言っているんだ?お主ら?これだから日本人は……日本人に見つかった結果これだよ!最高かよ!めっちゃ可愛いじゃないか!」
「へぇあ⁈大葉さん⁈」
「オーバー様、まだ緩いですね、記載されたデータによると、外国の物を何から何まで自国にあったものにして取り入れたそうです」
「流石、八百万の神だな、クリスマスに馬鹿騒ぎして、初詣に行き、亡くなれば坊さん呼んで葬式をする、凄いな」
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「あっ、崩壊神だの何なのの事忘れてた」




