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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

魔界の辺境にある隠れ里に転生、そしていきなりのピンチ!! Buuuuut !! 運とスキルで乗り切って異世界でスタートダッシュ決めちゃいます♪

作者: 岩石王
掲載日:2016/12/08

2年ぶりに書いてみます。

自分の好みで書きます。

受け入れられると嬉しいな。

 燃えている、燃えている、ゆりかごの中から見える外の景色。燃えている、燃えている、窓に映るオレンジと赤のカーテン。

 僕は動けない赤ん坊♪手を伸ばすことは出来ても、熱さを感じることは出来ても、パチパチッと燃えて軋む家の鼓動を聞くことは出来ても、何も出来ない赤ん坊♪


 ピー――――――――――ンチ!!!!

 どうして、こんな場所、こんなタイミングで転生させてくれちゃったの!?神様!!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 話は転生前の現代日本。 


 毎日、毎日変わらない、繰り返しの毎日…。

 朝起きて、少し二度寝して、ギリギリまで寝て、憂鬱になりながら起き上がる。世界は平和で、今日も一日が始まる。何か事件でもあれば、何か災害でもあれば、もしかしたら会社が休みになるかもしれない。そんな期待をして、テレビを見れば、いつも通りのニュースばかり。


 美味しい食べ物の紹介や、世界のお金持ちの生活を大層に宣伝するコメンテーター。誰が結婚した、誰が不倫した、誰が死んだ、誰が殺した、自分とは関わりのない世界が規則的に流れる。

 自分には関係ない世界を楽しめてた時代も終わり、繰り返しの毎日に心をすり減らす毎日。さあ、今日も時間だ、生きてくために働きに出よう。


 そんな、繰り返しの日々の一日でしかない2017年1月4日。

 通勤のバスで、私はいつも楽しみにしているファンタジー小説の更新を期待して、携帯を弄る。

 そして、多いな音の後に、大きな浮遊感を感じて、私の人生の幕は簡単に、そして唐突に降りた。バスの事故という、転生物語としてはありきたりの顛末で…。


 都心部の崩落事故に巻き込まれたバスの乗客18人の不幸な人間の一人として。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 まぶたの裏に光を感じ、私は目を覚ました。

 「うーーーん、まぶしい!なんか、とーってもまぶしい!そしてイタイ!体がイタイ!」


 体中を走る激痛と、まぶしさで不快感Maxで大声であげながらのたうち回る私。そんな私に、子どものような人影が声をかける。激痛で、すぐには気づかなかったが背中には羽が生えている。

 目に血が入り、しっかりとは見えないが…ファンタジーの天使そのものに見える。


 「はーい、大変ですね。イタイですね。死にそうなぐらいイタイですか?大変ですね。可哀想ですね。」

 

 本気で心配してないようなトーンで話しかけてくる人影に、私は大声を上げる。


 「頼む、助けてくれ。流れ的には神様かなんかだろ、とりあえず、すげぇ力でこの痛みから解放してくれ!!」

 

 まぶしい空間と、羽の生えた人影。大好きな転生小説のチャンスが私にも廻ってきたってことだろ。


 「うーーん、助けたいですよ。助けるつもりで僕も出てきてますからね。でも、僕のお願いを聞いてくれたらですよ。貴方は現世で起きたバス事故で、全員が死ぬ流れの中で、たまたまここに流れ着いた唯一の人間ですからね。痛いはずですよね、事故の直後のままでここに飛ばされてますから。ふふふ。」

 

 人が死にそうな時に、余裕な神様だ。まあ、神様だから当たり前か。


 「お願い聞くから、聞くからとりあえず回復して、たぶん持ってるすんごーい力で回復して。」

  

 「なんか、自分の都合のよいように解釈してますが…。貴方の今の言葉で契約は成りました。短慮ですが大筋は間違ってないと思うので、お望み通り回復してあげますよ。ハイハイホイ!っと。」


 羽の生えた人影の、指先から光が溢れ。私を包み込む。痛みが消えて、そして流れていた血も止まる。

 

 「うおーっしゃ、回復。そしてこれから転生かな!?ってね。どうなのよ神様。」


 「元気がいい事は、良い素質だね。さっきまで死にそうになってた人間とは思えないよ。お望み通り転生させてあげるよ。さらに、期待通りの能力も付与してあげる。」


 おお、神様!!なんていい方だ。私が望んでる通りの転生だよ。ありきたりの毎日、繰り返しの毎日が、今から変わる!大きく変わるんだ!!

 私は心の中の叫びを抑えながら、冷静に神様に問いかける。


 「ありがとう、神様。あまり多くは望まないが、良ければどんな能力をくれて、どんな世界に転生するのか教えてくれないか?」


 「謙虚な聞き方だね。なんでも教えてあげるからなんでも聞いていいのに…。ただ正解かもね、物語は分からない部分がある方が面白いし、可能性が生まれるからね。多くは語らないよ。君に付与する能力は可能性を広げる能力でもあるからね。自分の世界を狭めちゃいけないよね。」

 

 痛みがなくなった体で、血の窓から解放された瞳で、神様を見る。

 まぶしくて、おぼろげにしか見えないが、今ははっきりと見える。少年か少女か分からない彫刻のような整った顔と、片方が白く、片方が黒く染まりかけている二つの羽を携えた神様?を。


 「そう、見えなかった方が良い事もある、知らなかった方が良い事もある。知ることは不安を拡げることにも繋がる。君の未来を決めるのは君だよ。君に与えた能力は二つ。強大な運と、全ての(ことわり)に繋がる知の種さ。」


 そう言って、とても嬉しそうな顔で神様?は私に手を振る。


 「では、楽しんできてね。巻き込まれる者よ。君の選択が、三つの未来を創り上げる。君の成長が未来を一つに絞る。出来れば、僕の望む未来を選んでほしいな。巻き込んだのは僕じゃないけど、最初に唾をつけたのは僕だよ。それを忘れないでね。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 そして、物語は冒頭に戻る。


 ピー――――――――――ンチ!!!!

 どうして、こんな場所、こんなタイミングで転生させてくれちゃったの!?神様?!


 ゆりかごの中で暴れる僕。

 目に映るのは小さな手。明らかに弱者である者の手は、ふっくらとクリームパンのようなだ。


 バンッ!!

 手を見ながら現実逃避をしていた部屋の扉が大きな音と共に開く。

 中に入ってきたのは、赤く染まった鎧に身を包んだ、プロレスラーのような体格をした人間だ…いや耳が長く、肌が黒い。たぶん現世だとダークエルフと言われそうな、そんなシルエットだ。でも、エルフにしては太いな。


 「魔界の辺境に、なぜ人族の子供が…。いや、邪教徒の子か…。分からぬな…殺すか。」  


 おいっ、物騒なことを言うなおっさん。

 魔界の辺境に、僕は赤ん坊、殺気立ったおっさん。

 切り抜けられるか…。飛びだせ僕の必殺技。


 プルプルプルッ(僕は悪いスラ〇ムじゃないよ赤ん坊だよ)、揺れて揺れての、つぶらな瞳合わせ技!!


 「うむっ。なんとなく、殺すには罪悪感が沸く瞳をしおって。赤子に罪はないか。」

 

 そう言うと、僕を抱き上げ、大きな声を上げるおっさん。


 「引き上げるぞぉぉぉぉ!一旦、暗黒街まで戻り、状況を陛下に報告する。5名ほど残して、本体は俺に続け!!」


 なんとか、ピンチを切り抜けた僕。

 この時僕を拾ってくれたおっさんと、連れて行かれた国が、とりあえず転生先の人生のスタートダッシュを決める決め手となる条件の一つだった。


 創世歴 3780年

 暗黒歴 180年


 魔界の辺境、亜族の新興国スレイプニルと人族の国ヨウシャの国境にある邪教徒の隠れ里が廃墟と化した。スレイブニルの傭兵将軍パパスによる、人族との内通の疑いがあった隠れ里の殲滅作戦が成果をあげ、1人の赤ん坊を連れて帰ったことが、後の歴史を決める最初の1ページとなる。



  


お読みいただきありがとうございます。

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