表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
喪女から産まれた喪女太郎  作者: 星ナルコ
3/14

父さん

喪女太郎が目を離した隙に、お供にしてたミニチュアダックスフンドが逃走・・。


おい、まっ・・待てよぉ・・!


しかし、父さんである天才フィギュアスケーター羽仁ユズオに似ている所は容姿だけで、


運動神経は、母親の喪女に似てしまった為。

足も遅いし、ちょっと走ればゼェゼェいいます。


喪女太郎は、やがて犬を追いかける事を諦めました。


さぁて。


僕は、暇になったので。

携帯アプリでダウンロードした「僕は文鳥」という腐向けアプリで遊ぼうかなと思いました。


ボタンをクリックすると、


「おい、こら。そんなにツンツンす・る・な・よ。くすぐったいぞぉー。」


「もぉー。お前は、バカだなぁー。チュンチュンしてぇー。」


と、イケメンが文鳥に話してくれるという実にくだらないアプリなのですが、


母さんである喪女は、これにスッカリハマっていたそうです。


丁度、婚活疲れもピークに達していた頃。


半ばヤケクソになっていた頃に手を出したのが、このアプリゲームだったそうです。


勿論、こんなもので寂しさなど埋められる訳もないのですが。


それでも、この時の喪女は何かに縋り付きたい思いで一杯だったのかもしれません。


因みに、このゲームでイケメンが話すセリフは10パターン位しかないので。


ある程度遊んだら、すっかり飽きてしまいました。


ああ・・。

僕としたことが・・。


いくら、お供を探すのが面倒くさいからって・・。


何も、こんなリア充なゲームに手を出してどうするんだよ・・。


だいたい、これって女向けに作られてるのに。男の僕が遊んだ所で、つまらないじゃないかっ!


僕は、岐阜名物「さるぼぼ人形」という安産のお守りをギュッと握る。


そうだよ。

本当の目的を忘れてはいけない!


僕は、母さんである喪女の本当の旦那さんになる人を探す為に「俺が島」に来たんじゃないか!


母さんに、いつか本当の愛を見つけてもらい。僕ではない、本当の子供を産んでもらうんだ。


僕は、所詮喪女のイケナイ煩悩により想像妊娠によって産まれてきたのです。


よって、僕の父さんは。

僕の存在を知らないのです。


だって、僕は。

喪女が勝手にファンになって、追っかけしていた天才フィギュアスケーターの羽仁ユズオの事を想い続けた事により・・


つまり、僕は喪女の偶像に過ぎないのです。


喪女が、もし本当に好きな人が現れたなら。

その時は、僕は泡のように消えてしまうのです。


もうすぐ、世界フィギュア選手権。

僕は、ワンセグで今から父さんの出場するフィギュア番組をみるのです・・。


父さんは、史上最年少でオリンピックを獲得した天才的カリスマフィギュアスケーター・・。


僕にとって、そんな父さんは誇りです。


だけど、父さんは僕の事を知りません。


僕が生まれた事も。

母さんの事も。


何もかも、全ては喪女の幻なのです。

だから、僕には命自体が与えられてないのです。


時折、その事を思うと虚しくなります。


僕は、一体なんの為にこの世に生まれてきたのかと・・。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ