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第4話 ときめき

あの事件の由紀子は心に大きな心の傷がついたが、沖田のおかげで立ち直った。

そしてあの事件から3週間が経った。

由紀子は「生きる目標」のため、音楽バンドを結成させようと、メンバーを探していた。

昔館長から音楽を教えてもらっていた時に、秀二や他の弟子たちでバンドを結成したが、秀二も含め、バンドそのメンバー達は皆会を脱退していた。


だが、由紀子は沖田の強力で、ヴォーカル以外のメンバーを集める事ができた。

ギターは山崎

ベースは由紀子

ドラムは「アルテミス」というV系バンドのドラムを担当している秀二の弟、修三がサポートで参加することが決まった。


沖田や3人のメンバーはいつものファミレスで、話し合いをしていた。

「やっぱヴォーカルは秀二さんしかない。修三君、秀二に君から頼んでみてよ」

「押忍!ただ、最近兄の様子が変なんですが」

「変?」

「ほんの少し前まで無気力だったのに、最近はまた明るくなったんです」

「それはいいことだよ。あの人は今までも落ち込み、そして這い上がってきたんだから」

「とりあえずヴォーカルの事、兄に話ときます」

「頼むよ」

「で、オリジナルをやるんですか?それともコピーですか?」

山崎が聞いた。

「まずはコピーでいいんじゃない。ルナシーとかなら修三君もゆきちゃんも好きだし、秀二も好きなバンドだ。ルナシーのコピーをやってみたら?」

「僕はいいですよ。アルテミスでもロージアとか演奏しているから」

「私も賛成」

「山崎君は?」

「いいですよ。ルナシーは僕も好きですから」


その頃秀二は家でブログを書いていた。

ハンドルネームは「生きる時」


今日のブログのタイトルは「ときめき」


どうも生きる時です^^

やはり僕はあの子に恋をしているみたいなんだ。

あの子がうちの会社にバイトで入ってから、仕事が楽しい(^^)

今日はその子は入っていないけど、でもその子のおかげで、生きる目標ができた。

病気の痛みや恐怖に負けて、また世の中が嫌になっていたけど、でも今は楽しいよ。

何とか友達になりたいぜ!

じゃあ、今日も仕事に行ってきます。

ではノシ


どうやら秀二は3週間前に入社した女の子に恋をしているようだ。

そして秀二は仕事に出かけた。


6時間後、秀二はバイトから帰ってすぐにブログを見た。

するとコメントが一件届いていた。

ハンドルネームは「ルナ」

半年前から秀二のブログにコメントをし、秀二の数少ないブログ仲間だ。


生きる時さんこんにちは^^

私も恋をしたいよ(涙)

もう4年も彼氏がいない><

秀二さんの恋がうまく行くといいですね。


ルナ


秀二はすぐに返事を書いた。


ルナさんどうもです^^

ルナさんに彼氏がいないのは驚きです!

優しいから絶対いると思っていたんだが……

恋がうまくいくかわからないけど頑張ります。


好きな人ができ、生きる気力を取り戻した秀二。

果たして彼の恋はうまく行くのか?


しばらくすると、また一件コメントが届いた。

ハンドールネームは「武蔵」


生きる時さん、はじめまして^^

武蔵といいます。

自分の知り合いにもクローン病患者がいるから、病気の大変さは少しは分かります。

あなたの小説を何作か読みました。

病気で格闘技がやれなくなっても、物語の中で格闘技を続けているのはすごい事だと思います。

また、「祈り」の動画も見ました。

これからも応援しています。

恋愛うまくいくといいですね。


武蔵のコメントを読んで、秀二は嬉しくて、泪まで流した。

ルナや武蔵のように自分を応援してくれる人がいる事に励まされる秀二であった。






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