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天然☆彡少女 2  作者: 櫻木サヱ
夜明けの影に、新しい光

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10/10

ハンナの秘密、胸のざわめき

朝の光は柔らかく街を包むが、ハンナの瞳は少し揺れていた。

丘から見下ろす街並みは静かで、今日も平和に見える――けれど、その胸の奥には小さな不安がくすぶっている。


「……私、力が……まだ、うまく使えない……」

小さな声は風に溶けるように静かだが、ほのかにはしっかり届いた。

天然ほのかは、無邪気な笑顔のままそっと近づく。

「大丈夫だよ、ハンナ。ゆっくりでいいんだよ」


ルゥは少し眉を寄せ、警戒するように光を揺らす。

「……でも、力が暴走したら街に危険が……」

心配そうな声は、仲間を守る使命感から来ている。


むっちゃんは静かにハンナの横に立ち、目を細める。

「心配しなくていいわ。焦らず、私たちが支える」

その言葉に、ハンナはほんの少し肩の力を抜いた。


しかし、心の奥では「自分は仲間に迷惑をかけるかもしれない」という思いが渦巻く。

それは、精霊として生まれた孤独な記憶とも重なり、胸に小さな影を落としていた。


「……ほのか……ルゥ……みんな……」

ハンナはゆっくりと目を閉じ、心の中で呟く。

「わたし……仲間になれるかな……」


ほのかはハンナの手を握り、温かい光で包み込む。

「大丈夫だよ。私たち、仲間だもん。迷わなくていいんだよ」

その天然の言葉は、ハンナの胸のざわめきを少しずつ解いていく。


丘の上で5人(ハンナを含めた4人+ルゥ)の小さな光の輪が揺れる。

ハンナの水の魔法がゆらりと光に混ざり、羽のように柔らかく夜空に溶け込む。

心の中の不安はまだ少し残るが、仲間の温かさに包まれていることは確かだった。


「……うん、私……やってみよう」

小さな決意が胸の奥で芽生え、ハンナの目が少し輝きを増す。

天然ほのかは満面の笑みで頷く。

「そうだよ!一緒に頑張ろう!」


ルゥも少し照れながら微笑み、むっちゃんは静かに頷く。

「……まだ不安はあるけど、これで少しは前に進めるかもしれない」


丘の風が優しく吹き抜け、光が揺れ、5人の絆の第一歩が確かに刻まれた。

ハンナの胸のざわめきは、まだ小さく揺れるけれど、もう一人じゃない。


新しい仲間、新しい光――

物語は、また少しずつ温かさを増して動き始めた。

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