74 最強の飲み会again
「よっ、待たせたな!」
「早いですのね、エイトさん。」
ネックスとアイリーさんが現れた。
「久しぶりですね、この飲み会も。」
俺はそう挨拶する。
「まぁ、みんな忙しい身だからな。」
ネックス。
「王都リナナでは会っていますけれどね。」
アイリーさん。
「それよりも…
やばいかもしれない…」
ネックス。
「どうしたんだよ?」
「レスカトル国が、ここアイラッシュ国に攻め込んでくるらしい。」
「えぇ!?
でも、俺たち3人が居るのに…?」
俺は言う。
「全魔法図鑑を舐めてはいけませんわ。
向こうは、こちらの知らない魔法科学兵器や、魔法強化されたモンスターを使うらしいですわ。」
アイリーさん。
「なるほど…
それは厄介ですね。
防衛大臣のアイリーさんが指揮を取るんですか?」
「そうなりますわね。
ギルドで育てた優秀な人材を…」
アイリーさんは真剣な表情で考える。
「もちろん、俺も強力しますよ。
虹色作物の提供とか、戦闘用のゴーレムとか。」
俺は言った。
「あぁ、俺も武器支援なら結構出来ると思う。」
ネックスが言う。
「ありがとうお2人とも。
期待してますわ。」
アイリーさん。
そんなこんなで、第2回の飲み会はちょっとした作戦会議に終わった。
さぁ、そろそろレスカトル国の全魔法図鑑使いが牙を剥くようだ。
俺はそんなことを思いながら、Earthに帰った。
次の日、ターナの声で目が覚めた。
「た、た、大変ですよー!」
「何だよ、朝っぱらから。
変な種ならいつもの事だろ。」
俺は軽く言った。
「これを見てもですか!?」
ターナは背後からある物を前に出した。
それは…
モンスターの卵だった…!
「えぇぇぇぇぇ!?
まさ…か…!?」
「採れたんです!
モンスターの卵が!」
「そ、そ、そんな馬鹿な!?
いくら何でもなると言ったって…」
俺は狼狽する。
「いいから種研究ガーデンに来て下さいー!」
ターナに引っ張られて行くと、そこには…
水色の卵やボーダー柄の卵、星柄の卵など、色々な卵がなっていた。
そして、ターナの持っていた卵にヒビが入った!
中から出てきたのはピンクウルフだ。
ピンクウルフは「キュー!」と言ってターナや俺に擦り寄ってくる。
卵から孵ったモンスターは従順なようだ。
もはや、なんの畑だか分からなくなってきたが、セスに残りの畑をモンスターの卵の畑にするように言った。
なぜ、モンスターの卵までがなったのかはよく分からないが、レスカトルとの戦いを控えた今、これは大きな戦力だった。
「ターナ、モンスターの卵の種に風の種を掛け合わせてみようぜ!」
俺たちの研究は続く。
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