7 稲は良いねぇ!
そして、俺は王都リナナに向かった。
王都リナナはイライザの街と同じぐらいの距離にあり、馬で1時間半ほどだった。
八百屋に着き野菜を売ってみる。
ここは初めての八百屋だから、足元見られるかもなぁ…?
そう思っていたら、主人は四角レタスにかぶりつき、吟味すると、そろばんを弾いた。
「え?
3万ゴールド!?
う、う、売ります!」
大量の野菜を魔法の袋から取り出して、主人に引き渡した。
良い八百屋の主人だ!
そして、食料だけ少し買ってまたとんぼ返りした。
ちょうどセスと同時になり、セスは2万ゴールドを俺に渡した。
合わせて5万かぁ…
こりゃあ金になるぞぉ…!
そして、そんな野菜を作っては売りまくる日々が続いた。
4日目で、20万ゴールド近く儲かった。
そして、5日目のその日、へんてこりんな種が混ざっているのに気づいた。
どうも、言葉では言い表せないが、植物のような形の種だ。
いつもの様に土に撒いてみるものの、芽は出ない。
おかしいな?と思ってよくよく見てみると…
コレは…!?
稲の形じゃないのか…!?
そうだ!
稲だ!
水田だ!!!
俺は、カイ、セスを集めると、(リアーナは虹色野菜の研究開発中)、用水路を引くことにした。
「この辺に川あるのか…?」
セスが言う。
「あぁ、領地から出たところにアイラッシュ川が流れてるよ!
あの川の支流が領地を通ってるから、きっと用水路も割と簡単にいきそうだ!
せきを作って、きちんと流れるようにしないとな!」
俺は張り切る。
「だけど、用水路を作るのに、1週間はかかるでしょう。
僕たちの契約期間はもう3日しか…」
カイが言う。
「うん、それは俺も考えていた。
3人にはいずれは永久契約してもらいたい。
でも今はそんなお金が無いから、1か月に延長してくるよ。
20万ゴールドあれば足りるはずだ。」
俺は言う。
「それは良いですね!」
セス。
「あぁ、契約は明日するから、とりあえず今日は用水路を作り始めよう!」
そして、男3人で用水路づくりが始まった。
せきをつくり、支流から水を上手く引っ張ってくる。
5メートルほど進んだところで、その日は終わりにした。
帰ると、リアーナが手を大きく振った。
「見てよぉ~!
虹色ナスよぉ!」
リアーナは虹色野菜をつくるのに遂に成功したようだ。
「おぉー!
すごいな、リアーナ!
どんな種混ぜたんだ!?」
「ふっふっふっ!
四角い種2つ、丸い種1つ、三角の種2つがベースみたいねぇ。
あとは、細長い種を入れて虹色細長とうもろこし作ったり、ね。
まぁ、まだ、研究の余地はあるけど、そんな感じかしらぁ?」
リアーナは自慢気に言う。
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