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44 貸し借り無し

「それは…」


俺は少し考えて、言葉を続けた。


「まずは、ギルドを建てようと思っています。


ですが、いつも依頼している大工さんは別の建物を建設中でして…

それに、もし俺がギルドを建てたとしても、ギルドメンバーが集まるのかどうか…」


「確かにギルドメンバーはすぐに集まるものではありませんわ。

ねぇ、エイトさん?

私、幾つかギルドも運営してますのよ。


中に、魔法や技の扱いに長けた者が数名居ますから、エイトさんのギルドの運営を手助けする事は出来ると思いますわ。」


アイリーさんが言う。


「え…

良いんですか?」


「言ったでしょう?

借り1だと。

これで、貸し借り無し、ですわね。ニッコリ」


アイリーさんはそう言って微笑んだ。


そして、アイリーさんに付いて王都リナナの中心街に向かった。

そこには、ギルド『ユーロ』があった。


そうか…

ヨーロッパのユーロ…

なぜ、気づかなかったんだ…


「ロア、モコ、レストを呼んで頂戴。」


アイリーさんが言うと、水色の髪をした10歳ぐらいの少年と、ショートカットのブラウンヘアーの美女、斧を背負った大男が現れた。


「なんだよ、アイリー?」


少年が偉そうにそう言った。


「ちょっとあなた達の腕を見込んで、あるギルドに派遣したいのよ。」


「アイリーが言うなら、別に。」


ショートカットの美女が答える。


「どんな敵でもぶっ飛ばしてやるぜ!」


大男が斧を振り回す。


「こちらはエイトさんよ。

噂の農業都市Earthの都長さんですわ。


皆さん、しばらくは彼の力になって頂戴。」


そして、事情を簡単に説明し、納得したロア、モコ、レストの3人をEarthに連れて帰った。

それから、それもアイリーさんの紹介で王都リナナの大工さんにギルド建設の依頼もした。


それにしても…

モコとレストは良いとして、10歳ほどの少年のロアは戦力になるのだろうか…?


「えーと、じゃあ、ギルドが出来るまでは街の見回りぐらいしかやる事が無いと思うけど、よろしくね。」


「ふん、俺、見回りなんてやんねーよ。」


ロアが言う。


「私もパス。

ギルドが完成したら、教えて。

それまで自由。」


モコ。


「俺もだりぃことはお断りだぜっ!

ドラゴンでも寄越しやがれ!」


レストが言う。


こりゃ、大変なギルドになりそうだ…


「えーと、じゃあギルドリーダーだけ決めていいかな?

この中で1番強いのは…?」


俺がそう言うと、予想に反してモコもレストも少年ロアを指差した。


「えーと…

本当に…?」


「オレさまの強さを疑うのかよ?」


ロアが剣を抜く。


「いやいやいやいや!

じゃ、君がリーダーで!」

ここまで読んでいただきありがとうございます!

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