3 金儲けと
そして、俺はあのお兄さんを探した。
バザー市場に向かうと、お兄さんは前の場所で色々な物を売っていた。
「んー?
アンタはあのへんてこりんな種をもらって行ったヤツじゃないか?」
お兄さんは言う。
「そうなんです!
あの種まだありますか!?」
「あと5袋あるよ。
けど、実がなるかどうかも分からないぞ?」
お兄さん。
「良いんです。
えーと、5袋で500ゴールドで良いですか?」
「え、そんなに!?
アンタも変わってるなぁ…
俺も植えてみたけど、何も成らなかったぞ、この種。」
「種をコレクションしたいから、それで良いんです。」
俺は適当な事を言って、種5袋を買った。
そして、持って帰り、今度は畑っぽく土を耕して畝を作り、土に穴を開けて丁寧に一個ずつ植えていった。
そして、水を撒いて俺は簡単な夕食を食べ、眠った。
次の日、朝ご飯も食べずに外の畑に出た。
すると、今度は根菜が出来ていた。
俺は土を掘って、トゲトゲにんじんとミニじゃがいも、まんまる大根を引き抜いていった。
しかし、途中でふと気づいた。
出来た根菜の近くに新たな種が散らばっている事に!
「よしっ!
これで新しい野菜が作れるぞ!」
俺は根菜はもちろん収穫したが、散らばった新しい種もかき集めた。
いつもの丸い種、四角い種、三角の種に加えて、細長い種をゲットした!
とりあえず新しい種は小さな袋に入れて台所に置いておいた。
さぁ、売りに行こう!
俺は馬に乗ってイライザの街に向かった。
八百屋に向かうと、主人が俺に大きく手を振った。
「いやぁ!
あの野菜、美味しいと評判でねぇ!
この街のレストランのシェフも買い付けに来たんだよ!」
主人は言う。
「じゃあ、少し色付けてくれませんか?
今回は根菜類なんですけど。」
俺は言い、30個ほどの野菜を見せた。
「じゃあ、1万ゴールドでどうだい?」
「分かりました。」
そして、1万ゴールド受け取って八百屋を後にした。
そんなこんなで野菜を栽培して→それを売る、というサイクルを繰り返して、俺は貯金を10万ゴールドまで戻した。
野菜売りも軌道に乗り段々と畑を広くしていった俺は、そろそろ一緒に農作業してくれる仲間を必要としていた。
その日、10万ゴールドを持って人材派遣所に向かった。
人材派遣所では、様々な人材を貸してくれる。
場合によっては本契約も可能だ。
受付のお姉さんに呼ばれ、「どのような人材をお探しですか?」と聞かれた。
「農作業に慣れた人材を2人と、戦闘に長けた人材を1人契約したいんですけど…」
俺は言う。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
ブックマーク、評価、感想、レビュー、お待ちしてます。
引き続きよろしくお願いします。