21 ツルツルの種
次の日、畑とカレー店と宿屋を見回り、問題が無いことを確認して、種研究ガーデンに向かった。
うーん…
既存の種では、どう掛け合わせても…
やはりもみすりや脱穀作業をするしか無いのか…?
「あらぁ?
エイトじゃない!
どうしたのよ、種研究ガーデンに来るなんて…」
「リアーナこそ、カレー店の手伝いは?」
「お昼休憩よぉ。」
「あ、もうそんな時間なのか…
種の研究ばっかりしてて気づかなかったよ。」
「どんな研究してるのよ?」
リアーナ。
「うん、それが…
米や小麦は精製するのが大変だろ?
だから、ほら、中身だけが成る組み合わせを研究してるんだけど…」
「なるほどねぇ。
エイト、ちょっと試して欲しいものがあるのよぉ。」
リアーナ。
「え、また新しい種が見つかったのか?」
「まぁねん!
ちょっと待ってて。」
リアーナは屋敷に入ると、数分で戻ってきた。
「これよ、これぇ!」
リアーナは種を手のひらに乗せた。
「?
なんだ、この種ツルツルしてるな…
そうか!!!
この種を稲と小麦の種に混ぜるんだな!」
俺はリアーナの言いたいことを察した。
「そうよ!
ツルツルの種が混じれば、もしかしたらツルツルの米と小麦だけが採れるかもぉ?」
リアーナは言う。
早速種研究ガーデンにそれらを蒔いてみた。
俺は土に手を当て、植物スキルを発動する。
すると…
剥き出しのツルツルの米とツルツルの小麦の実が成った!
大成功だ!
「リアーナ、やったな!」
「やったわね!」
俺たちはハイタッチする。
これで、米と小麦が簡単に作れるぞ!
となれば、とりあえず、米1面、小麦1面の水田と畑を用意しなくては!
俺はセス、カイ、シャロンを集めて、事情を説明した。
「とりあえず俺は今から畑や水田を手伝ってくれる人材を派遣所から借りてくるよ!
水田と畑の増作頼んだ!」
「「「了解!」」」
そして、馬車でイライザの街に行き、相変わらず人材派遣所に向かった。
「エイト様…!
街でも作られていらっしゃるんですか…?」
マリアさんは度々来る俺に驚いそうて言った。
「まぁ、そんなところですね。ははっ。
お金は払うので、何度来ても問題ないですよね…?」
「それはもちろんですわ!
余計な詮索してごめんなさい!
で、今日はどのような人材を?」
「とりあえず体力のある人がいいですね。
男性1人と女性1人がいいかな?」
「かしこまりました。
それでしたら、今すぐにご紹介できると思いますわ!」
マリアさんは裏に引っ込んで、2人の男女を連れてきた。
「右がスフィア、左がターナですわ。」
「じゃあ、1ヶ月の契約でお願いします。」
そして、契約が終わり2人を連れて帰った。
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