17 あれ、スローライフどこ?
俺はそれから、セス達と半分の3面はルナティックストーンやファイアストーン、大理石を育てる事にして、後の3面は野菜を育てる事にした。
今は、ついつい高価なルナティックストーンなどを育てる事に目が眩んでしまいそうになるが、ここを大規模な自給自足の農業都市にする為には、野菜の畑の面積は削れない。
それどころか、野菜の畑はもっと広くても良いぐらいだ。(今の人手じゃ限界があるが。)
俺たちは2週間ストーン系を売り捌き、なんと、300万ゴールドほどが溜まった。
とりあえず、小さな宿屋で良ければつくれそうな金額だ。
俺はその日イライザの街の大工さん、ラッシャーさんの元に行き、カレー店の近くに宿屋を建てて欲しいと言った。
それから、木材はこちらで用意する、とも言った。
恐らく、木の種でスギの木を育てれば問題無いだろうと思ったからだ。
「なるほど、木材が要らねーなら、250万ゴールドでどうだい?」
ラッシャーさんは言う。
「オーケーです!
よろしくお願いします!」
そして、宿屋の建設が始まった。
宿屋には、一応食堂と大浴場をつけてもらう事にした。
カレー店もあるが、宿屋なのに食堂が無いは横暴だろう、と思ったのだ。
宿屋を建設している間も俺は相変わらず忙しかった。
スギの木を植物スキルで生やし、ルナティックストーンなどを収穫し、売りに行く、それからカレー店にも顔を出して売り上げを確認する。
そうだ、そろそろ、イールさんとミナを本契約しなくては…
2人の働きっぷりは真面目だし、カレー店を任せられる。
そんなこんなで目まぐるしい日々を送り、俺はその日イライザの街に向かい、イールさんとミナの本契約をした。
「それから…」
「はいはい♪
何でしょう!?」
「うーん…
そうだな、あと5人ほど雇いたいんだけど、居ますか?」
俺は言う。
そう、宿屋で働いてくれる人が必要だったのだ。
「まぁ!
もちろんですわ!
どのような人材が良いのかしら!?」
「1人は経営の経験がある人。
2人は料理ができる人。
後の2人は掃除の仕事をした事がある人がいいかな?
とにかく経営の経験のある1人は絶対条件です。」
俺は言う。
「かしこまりました。
えーと、2日ほどお時間をいただけますか?
登録者とコンタクトを取るのに時間がかかりますので…」
「もちろん、大丈夫ですよ。
よろしくお願いします。」
そして、俺は辺境の地へ帰った。
イールさんとミナに本契約のことを告げ、これからも頑張ってくれ、と言った。
そうして、その日も暮れていき、明日は久しぶりに休みにした。
俺も疲れていたからだ。
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