12 いよいよ本契約
大工さん達は遠くからも目立つハイペリオンの木の塀を見てびっくりしていたが、とりあえず仕事を始めてくれた。
俺たちはカレー店が出来るまで、いつもの様に野菜を作り、売りさばく事にした。
種のバリエーションもだいぶ増え、小さな丸い種や、双子の種、星型の種などが新たに加わった。
星じゃがいもやミニサツマイモ、細長ほうれん草、黄金のきゅうりなどが採れ、それらは高値で取引きされた。
あっという間に、また100万ゴールドほどのお金になった。
その日、俺はリアーナとカイ、セスを永久契約する為イライザの街の人材派遣所に向かった。
もちろん、本人達の承諾を得て。
「あら、エイト様。
今日はどのようなご用件で?」
「あぁ、リアーナ、セス、カイと本契約したいんだけど、幾らになるかな?」
「まぁ、それはおめでとうございます!
えーと、リアーナが3万ゴールド、セスが2万ゴールド、カイが2万ゴールドになり、合計で7万ゴールドを紹介料としていただきます。7r
「あぁ、大丈夫です。」
俺は永久契約書にサインして、7万ゴールドを支払った。
俺は適当に肉と卵を買うと、辺境に帰り、セス、カイ、リアーナを呼んで、契約書を見せた。
「おぉ!
ありがとうございます!
これで日雇いの仕事を探し続けなくて済みます!」
カイ。
「まぁ…
なんだ…
つまり…
よろしくな…」
セス。
「種の研究楽しいし、エイト良い奴だから嬉しいわぁ!」
リアーナ。
そして、シャロンがビーフグラタンとエビフライ、コンソメスープを作って祝ってくれた。
そして、そろそろカレー店が出来上がろうとする頃、俺は畑をセス達に任せて、また馬車を運転してイライザの街の人材派遣所に向かった。
「こんにちは!
エイト様!
今回はどのような人材をお求めですか?」
「えーと、レストランのコックだった経験のある人とウェイトレスの経験がある人を探してて…」
「もちろん居りますわ!
本契約ですか!?」
「いやいや!
まずは、そうだな、2週間でお願いします。」
そして、イールさんというコック経験者とミナというウェイトレス経験者と2週間の契約をした。
「イールさん、ミナ、よろしくお願いしますね!」
「えぇ、エイトさん。
どんな料理も作れますから、安心してください!」
イールさんが言う。
「私は、ほら、ウェイトレスのエキスパートだからっ!」
ミナが言った。
「ははっ!
2人とも頼もしいけど、今回開くのはちょっと変わったレストランなんですよ。」
「「?」」
とりあえず2人を馬車で辺境に連れていった。
「えぇぇぇぇぇ!?
すごい、塀だ!
え、これ、塀ですよね!?」
ハイペリオンの塀を見て絶叫する2人。
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