第3話 「実行」
週刊誌の持ち込まれた1通のFAX。
警視総監を占拠した五十嵐一行。
その二つが行われた結末とは?
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週刊誌 週刊発展
とある週刊誌を発行している刊行会社「週刊発展」にとあるFAXが届いた。
「これは一体何なんだ?」
編集者の一人が送られてきた1枚の紙の内容に絶句する。
「週刊発展様 警視庁内部のものですが、以下の事象を内部告発いたします。
警視総監 渡部嘉郎について。
1998年 警視庁内部で起きた五十嵐夫婦に対して圧力で
薬物の製造および販売の黙認を強制させて異動させる。
2021年 五十嵐典子(当時:警部)を指示に従わないという理由で
嵌めて、死亡させた。警察は事故死として処理。
続いて確実な証拠も執拗かと思いますので、以下の資料も添付します。」
さらに大量の資料が送られてきて、編集者一同は焦るがただ一人の男だけ冷静でいた。
「やっときたか。あの野郎遅すぎるんだよ。」
編集長の一言を聞いた社員の一人が尋ねてきた。
「編集長、やっときたか。とあの野郎というのは一体誰のことなんですか?」
「みんなちょっと集まってくれ。」
編集は事情を話すために編集部員全員集めた。
「これより話すのは、少し重たい話になるのだが聞いてほしい。」
彼の言葉に黙って聞いていて頷くと編集長は重たい口を開き話し始めた。
「これは彼の友人の家族の問題でね。かなり前から遡ることのなる。」
数分後
「というのが大まかな全容になる。これよりこれを大々的に各種メディアに送る。」
「わかりました。原稿を考えて今すぐ書き始めます。」
「私は資料の整理とある程度簡潔にまとめておきます。」
「自分は、彼らの所在を探してインタビューしてきます。」
「みんな。すまないな。友人の頼みだというのに。」
編集長の言葉に編集部員は「全然です。これくらい当然のことでしょ。」と
批判するどころか助け舟を出して支えようとしていた。
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週刊発展にFAXが届いたほぼ同時刻。 警視庁警視総監室
ノックする音が聞こえると警視総監は「入りなさい。」の一言のみ。
「失礼します。渡部警視総監殿。」
「なんで君たちがここにいるのだね?指名手配を掛けたつもりだったが。」
「警視庁にはあなたのことをよく思っていない人たちが一定数居ます。
その人たちの協力してもらってここまでたどり着きました。」
「要件は何だね?」
渡部は明らかに動揺していた。渡部は彼らがここまですることにも驚いていた。
五十嵐琢磨が唐突に渡部のもとへ行き胸ぐらをつかみ言い放った。
「渡部警視総監。お前はもう終わりだ。俺の両親をよくも殺してくれたな。」
彼のその一言に「何のことだね?やったのは俺じゃないし知らないな。」と
白を切る渡部。そこですかさず琢磨の母親が死守したUSBを見せると
さっきまでの異性をなくして妙に沈黙する渡部。
「おい。五十嵐琢磨君だね?なんで君がそれを持っているのだ?」
「俺の母親が最後まであんたにはとられまいと守ってくれたんだよ。
個々の中身はすべて見てもうすでにいろんなところに出回っているだろうけどな。」
「お前、そんなことをすればどうなるのかわかっているのか?」
「警視庁は終わりではない。甦るのだよ。お前と現総理がすべて台無しにした
この国の過去と今と未来をな。終わりだ、」
沙羅に警視総監の扉が開き、岩瀬が中に入ってくる。
「すみませんが、渡部警視総監退いてください。」
「岩瀬。お前もこいつの見方をするのか。残念だよ。」
「それは・・・。さようなら渡部さん。」
渡部はその場に崩れ落ちて顔面蒼白の状態がしばらく続いた。
「あのUSBの中身って週刊誌には持っていたのですか?」
「あぁ。もちろん持って行って今頃日本中が大騒ぎしているだろうよ。」
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「臨時ニュースです。」
「週刊発展から突如ととして警視庁で初めての内部告発があり、
警視総監がすべてに対して事実を認め、辞任されることが決定しました。
現場から中継です。現場の上田さん。」
アナウンサーが現場の上田に向かって投げかけると返事が返ってきて
中継をし始め、警視庁内部に対して状況を伝え始めた。
「はい。こちら現場の上田です。現在警視庁内部ではあわただしいほどに
混乱と怒りの声が多くみられており、騒然としています。」
「現場の状況はどのような感じなのかお聞かせください。」
上田はアナウンサーの問いに対して「はい。」と返事をしてそのまままた続け始めた。
「警視庁内部では、すでに渡部警視総監に辞任が決定しており、後任には
指名手配となっていた岩瀬真一公安部長の活躍を後押しする声が多くみられ、
相良総理大臣が関係各所と話し合いに末に岩瀬公安部長で決定した模様です。
さらに、この事件の被害者となった五十嵐琢磨さんですが、
警視庁公安部から警察庁に2026年4月付で出向が決定した模様。
そして、渡部派と言われた者たちは全員左遷されることが決まっており、
新しく警視総監になる岩瀬警視総監に警視庁内部では期待の声が多いとのこと。
現場からは以上です。」
「上田さん、かなり多くの情報ありがとうございました。」
「臨時ニュースを終わります。続いては、警視庁特集です。」
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2025年 11月 某日
警視庁から発表があり、渡部警視総監が依願退職。
そして、五十嵐琢磨と彼女の水野沙羅・岩瀬真一の指名手配が解除された。
警視総監はなんと公安部長であった岩瀬真一が後任として着くことに。
そしてはじまる相良内閣の崩壊が・・・。
渡部警視総監が依願退職して後任には岩瀬真一。
そして、その裏では内通者が何やら怪しい動きを見せていた。




