~プロローグ~
夏が終わり、秋の訪れが少しずつ感じる9月。
主人公の五十嵐琢磨は最初の事件にして、最大の難関。
令和の警察市場過去最大級の事件が幕を開ける。
2025年9月ー東京ー
五十嵐琢磨は昨日までの休暇が思いのほか楽しかったのか
出勤時間の30分前に起床し大慌てで身支度の準備をしていた。
スーツの上着を袖に通しながら玄関横にあるポストの郵便物を確認しに向かう。
ポストの中身を確認すると、長官の新聞、配達物の再配達はがき。
そして、1通の謎の手紙が投函されていた。裏を見返すとあて先は不明だった。
新聞紙とはがきを玄関そばにある子物置に置き、手紙をもってリビングへと足を運び
リビングにあるソファに腰を掛け、テーブルのペン立ての中のペーパーナイフと手に取り、
手紙を封を辛勝に切り、中身を確認する。
手紙の中身はこう書かれていた。
「息子の琢磨へ
いきなり突然の手紙失礼する。実は分け合ってしばらく自宅には帰っていないし、
心配をかけているのは重々承知の上だが、ある事件を追っていてまだ帰れそうにない。
分け合って、手紙を送った。もうしばらくすると電話が鳴るから必ず出てくれ。
また後日詳しい話をする。 以上。」
五十嵐は父からの手紙に高揚感を覚えたと同時に違和感を感じた。
(なぜ、父は手紙なんかで俺に連絡したのだろうか?)
と心の中で感じた。すると、自宅にある電話がリビング内に鳴り響く。
「はい。五十嵐ですけどご用件は何ですか?」
電話の受話器を手に取り即座に電話の主に問いかける。
「もしもし。五十嵐琢磨君で間違いないね?」
「はい。僕が五十嵐琢磨です。」
「私は、お父様の友人で警視庁公安部長の岩瀬真一です。」
電話相手は父親の友人で現警視庁公安部長からだった。