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自分のきもちを知っているのは 自分だけ  作者: ステスタ
一話 それぞれのきもち
1/4

脈あり脈なし、見分け方は第三者

 私は、恋をした。

 その人は、とてもやさしくて。かっこよくて。

 私が困った時は、親身になって相談に乗ってるくれる。

 

 「私。小川おがわ先生の事が好き」


 「馬鹿じゃないの」


 一瞬で私のきもちは、否定された。

 否定したのは、親友の茉奈まな


 「輪花りんか。よく考えて、私たちは学生で、相手は先生」


 「それくらい分かってるよ」


 放課後。

 私の部屋で、親友と二人勉強しつつ、恋バナに花を咲かせていた。


 「けど、さ。私が小川先生が好きなように。小川先生も私の事を好きなんだよ」


 「・・・意味が分からない」


 「だ~か~ら~。私と先生は両想い」


 真剣に話をしているのに、茉奈は冷たい目で「そう思う根拠は何?」と尋ねてきた。

 

 「ふっふっふ。根拠は三つある」


 「ふーん。はい。聞かせて」


 開いていたノートを一旦閉じて話に集中する。

 

 「根拠、一つ目。よく私の相談に乗ってくれる」


 「担任の先生だからね。担当クラスの生徒が困っていたら、話を聞きに来てくれるだろうね」

 

 「根拠、二つ目。授業中に何度も私の方を見てくる」


 「輪花。自意識過剰。偶然じゃないの」


 「ちょっと、茉奈。どうして、そんな事ばっかり言うの?」

 

 順に根拠を述べて言っているのに、全て否定してくる茉奈に腹が立つ。

 親友が恋をしているのだから、もっと応援してくれたらいいのに。


 「もしかして、茉奈も、小川先生の事が・・・」

 

 「はぁ?!馬鹿じゃん!そんな訳ないでしょ。私は率直な意見を言ってるだけで」


 「だけど、残念。最後の根拠を聞けば、私と小川先生が両想いだというのを認めざるしかないよ」


 「人の話を聞けよ」

 

 「なんとね。週一で私の家に来るんだ」


 「へぇ・・・。それ、本気で言ってる?」


 「うん」


 茉奈が「マジ」って顔で驚いている中、自宅のインターホンが鳴った。

 母が玄関に出て、少し会話をした後、リビングへと戻って行く足音が二人分になっていた。


 「ちょっと、行ってくる」


 「えっ。どこに?」


 「リビング。そうだ。茉奈も一緒に来て」

 

 茉奈の手を引きつつ、私はリビングへと向かった。


 「輪花さん。お邪魔してるよ」


 小川先生が家に来ていた。

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