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雨上がりの朝 空気の形 2篇

作者: 武田道子

雨上がりの朝





朝が惜しみなく

こぼれ落ちる

朝に砕かれた

水晶の粒が

一つずつピアノのメロディーのように

朝を奏でていく




キラキラとあちらこちらで

煌めき

さぁ〜と吹いた風に

光の粒は金粉のように広がる




夜もすがら泣き続けたことが嘘のように

今朝は虹色に散りばめられ

夜を破り 夜を乗り越え

今 朝はただただ

輝いている




とても静かに

朝は微笑む

きらめきが続くことはないと

知っているのに

この朝に この朝を 

清めるように


**************



空気の形




今空気は春の形をしている

桜並木を切り抜き

真紅の椿をほんわりと包み込む



今空気はあなたの形をしている

柔らかな髪の一本一本を丁寧に包んで

微笑んでいる形の良い顔を(くる)



ふんわりと笑い声と

暖かな日差しをくるりと丸め

土の香りがする大地に転がす



そして空気は 

あなたを抱きしめている

あなたの形のまま

いつも、いつも、そしていつも


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