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神と君と人間と

ボヒュッ!


 と空気が爆発するような音が響く。ただ走るために地面を蹴っただけというのに元いた場所の地面は抉れ私は空中へと投げ出された。


「うぇ?」


 思わず変な声が出る、普通こんな速度で喋ったりなんかしたら舌を噛む気がするのだが、そんなことは無い…空気も感じず普通に喋れる。


「おっとっと…」


 足を地面に置くと衝撃も何も感じずに止まった。

異常があるとすれば衝撃波で地面が私中心に割れた事だけだろう。


「いや、可笑しいダルォォ!?」


「なんで止まれたんだ?なんで飛んだんだよォ!」


 私の悲しき悲鳴が静かな…いや、騒々しい森に木霊する。


〘1時間後〙

 その場で歩いたりしてこの体の『操作方法』を掴む。大量のゲームで何度もやった工程だ、あれからすぐに覚えてきた。


 そして本来の目的である湖へと向かう。


 『真理の瞳』


 世界が暗くなり、一部が光ったように見える。

 私はそこへ走り出す。優しく、速く、地面に衝撃を与えないように。

 脚にダメージを感じるようになったがそれでも現世で走った時よりマシなものだ。


 この1時間でわかったことがある、それはこの世界は私のやっていたゲーム『神と君と人間と』の世界にとてつもなく似ているということだ。


 先程の『真理の瞳』もこのゲームの技の一つだ、だから違和感を感じずに使いこなせた。

まぁ私が使っていたのは『万里眼』だったのだが…


〘神と君と人間と〙

 世界に衝撃を与えたMMORPG

 専用ヘッドギアと専用の脳波変換装置を使い異世界〘ツヴァイハンダー〙を旅するという内容だ。

 その自由度はまさしく無限大。

 キャラクリは種族が

人間

獣人(鷹モデル、鮫モデル、蜥蜴モデル)

エルフ(ダークエルフ、ウッドエルフ、ハイエルフ、ホーリーエルフ)

魔人

スケルトン

ゾンビ

ゴブリン

オーク

スライム

吸血鬼

魔狼

竜(ワイバーンモデル、蛇モデル、六肢モデル)

から選択可能で細部という細部までいじれ現実の写真を読み込みアニメ風にすることも可能

 職業は無く、それぞれがそれぞれの育て方を可能。

 その分難易度は高いが無料ということもあり、全世界の人間がツヴァイハンダーへと飛び込んだ。


 私は夜にバフ、昼と朝にデバフがかかる吸血鬼を選択しこの世界を遊び尽くした。

冒険

討伐

探索

魔法学院

騎士学校

修道院

国造り

戦争

料理

鍛冶

錬金術

採掘

レベル上げ

ありとあらゆる事をやり、遊び尽くした


 そして吸血鬼専用ギルド〘ブラッドナイト〙を作り全ギルド員そして全同盟と〘奔放なる囚人〙に挑み惨敗したのが昨夜の出来事だ。


 そして私の姿…スキルも見覚えがある…それを確かめるために私は湖へと走っているのだ。


 湖に着いたので空中を蹴り地面へと着地する、もちろん衝撃は抑えて。 


 湖を覗き込み自分の姿を確認する…あれ?服装や角、髪型、髪色、肌色は同じなのだが


「なんかちっちゃい!」


 確かに予想した通り私はかのボス〘奔放なる囚人〙ではあった…小さかったが…

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