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第七話 ナンパには注意 [修正版]

しかし

自分の適応能力に驚く

この世界に来てまだ少しだが

体は変わって、世界も変わって

どうすることもできないから、今の状況を飲み込んでしまっている感じだけど、まぁ元の世界にはあんまり未練なかったし…と思う……たぶん…細かいことを考えるとあるかもしれないが

新しい人生の出発だと思えばいいかな何て、少し能天気すぎかな


そういえば

この世界来たこと無いはずだが、どこか懐かしさを感じることがあるのだが

これはいったい


何ていろいろ考えているとイータが神妙な顔で考え込んでいた

「ねぇ、ちょっといい」

これは何か企んでるな

「なに?」

「ケーティってその、オシャレに興味ある?」

「んー、無いかな」

見るからに落胆した

「そっかー、この服着てくれたらなって、絶対に合うよかわいいしフリフリだし、モフモフだし」

イータの手にはメイド服が

「着ないよ!恥ずかしいし、ってあれ?どっから出したの?その服」

「マジックバックよ、ある程度は入るから便利よ」

おぉ、ファンタジーやな

「どこで、手に入るの」

「ダンジョンとか、あとは買う感じかな、でも、買うとなると金貨100枚は必要よ」

脳内換算して思った日本円で100万円ってことか

「さ、流石に高いね……」

「ダンジョンで獲得するのが冒険者の常識ね、一応レアアイテムですので悪しからず」

嫌味ったらしく丁寧にお辞儀された

「自分でとれってことね」

「そこまでは言わないわ、ケーティちゃんのためならとってきてもかまわないけど」

「いいよ、自分で頑張るよ」

「何を生意気なことを!おりゃ尻尾もんでやる」

きれいに手をすり抜ける尻尾そして顔面に押し付ける

「あぁ幸せでしゅよ〜」

こいつ………

なんて会話をしながら街道沿いを歩いていた

 

 しばらく歩いていると、冒険者だろうか、テンプレのようなひょろひょろの男と図体のデカイ男二人組に声をかけられた

「おい、そこの女二人」

図体がデカイ男が話かけてきた

「この先の森を突っ切るのか?」

イータが答える

「えぇ、ネチア国に行きたくてね、森を突っ切った方が近道だし」

「だとしたら気をつけな、森で魔物が一切いなくなっちまって、原因を探ったら、森の奥に狂乱状態のヒュームがいてよ」

ヒュームとは恐らく今の僕みたいな獣人ではなく一般的?な人のことだろう

あと、狂乱状態ってゲームで言う状態異常的な感じかな?

「怖そうだな」

っとケーティは呟いた

「そうだな、嬢ちゃんみたいに可愛いらしい子は食べられちゃうぞー」

子供をちゃかすように言ってきた、僕そんなに子供に見えるか?

否、こいつがデカイだけだろう

「バカにすんな」

「嬢ちゃん強気だな」

 話がそれたのでイータが話を戻す

「で、狂乱状態のヒュームがいてどうしたの」

「ん、あぁ、とりあえず注意してなってこと、狂乱状態だとバカみたいに強くなってるだろうからな」

「よっぽど急いでいない限り回り道がオススメだな」

「狂乱状態になってる原因は分かってるの?」

 イータが聞き返す

「恐らく、呪具の一種だろ」

「なるほど 、情報ありがとうね」

 デカイ方の男がニタニタしながら近づいてくる

「なぁ俺はお礼が欲しいなぁ」

「あんたらが勝手に喋ったんでしょ」

「気の強い女は好きだぜ」

「黙れ」

「人が親切に…」

言い切る前にイータが男二人に向かって雷を放った

「まだ用があるのかしら?」

 ッチ

 舌打ちをした

「ガキでもいいか、こっちの女はいやがったからな」

ガキでもいいやってこいつ……はぁ…自分の体が女になっていると痛感させられるな

「ふざけるな!」

 僕は言い返した

「やっぱ嬢ちゃん強気だね~ツンツンだ、まぁ、ガキは興味ないからいいや、また雷打たれて死ぬのも困るしな」

だったら最初から誘うなよ、ヘラヘラしやがって……

「でも何も無しも困るから」

「まだ言うか!」

 思わず声に出してしまった

「違う違うそういうことはいい」

「俺も奥さんいるしな」

色々アウトじゃねーか、なんだこいつ

「頭撫でていいか」

「イータ言われてるよ」

「そっちのおっかない女じゃねーよ」

「その、耳がかわいいなって」

 おっさんが頬かきながら顔を赤らめるな

 てか、ヒョロヒョロは何もしゃべらないな

「ほら 、お願いしてやったぞ」

 ひょろいのは気が弱そうだな

「な、な、撫でていいの?」

なんだこの二人、ナンパかと思ったら、そうじゃないのかなんだ、なんなんだ?

「先週こいつん家の猫がいなくなっちまってな、で、お前が前を通ったから化けて出てくれたと思ってな、ナンパはついでだ」

ついでのせいでお前は殺されかけたぞ

ヒョロい方を改めてみるととてもナンパするような人には見えなかった

少し考えるが、まぁ、そういうことなら別にいいか

何があったかは知らないが、ペットが消えて悲しいのだな

「いいよ、でも、くしゃくしゃしないでね」

「う、うん」

ものっすっごい優しく撫でられた

その猫大切にしてたんだろうな

「あ、ありがとう」

 うっすら涙が出ていた

 ホントに気が弱いんだな

 案外家に戻ってるかもしれないよ

「わりーな嬢ちゃん」

「おまけでもう一個情報あげるぞ」

「対価は要求しないわよね」

手に雷を宿しイータがすっと割って入った

「なんもいらねぇよ、こいつの猫探してただけだし、ナンパ目的でここにいたわけじゃねぇ」

「紛らわしいことはしないことね」

恐らくこの二人冒険者ではないのかな

「わりーわりー」

「その、狂乱状態の奴の特徴が七英雄の一人ダンガンに似てるって情報があってだな、本当かどうかは見てないからわからんが、まぁそう言うことだ」

ホントにおまけって感じだなその情報、いるのかその情報

「それ、本当!?」

イータがすごい剣幕で聞き返した、僕と男二人は思わず驚いた

「急にどうした、俺は見てないからわからないぞ」

「あっそう」

 イータ急にどうした

「情報ありがとう」

「森に行くのか?」

「えぇ」

「忠告は意味なしかよ」

イータは先に行ってしまった

「あ、情報ありがとうございました、猫見つかるといいですね」

「あと、あのナンパは良くないと思いますよ、では」

 デカイ男はキョトンとしていた

「わ、わかった……」

男が言い終わる頃には僕たち二人は森に向かっていた


:::


森の中は訳のわからない植物でいっぱいだった

蔦が足に絡んじゃ引きちぎりの繰り返し、ホントに道あってるのかな

イータはしゃべらないし

「イータまってー」

「…」

「イータまってよ」

「……」

「本当まって」

「………」

「早いって……」

「……………」

「待てやコラッ!!!!」

「!!」

「ビックリした………ごめんなさい、ダンガンって聞いていてもたってもいられなくて…」

「その、ダンガンって?」

「かつての仲間なのだけど、最近行方不明で探してたのよ」

かつての仲間か、それで急にあんな態度になったのか

「大事な仲間なんだね」

「えぇ、苦楽を共にした仲よ、でも最近彼のいい噂を聞かなくて、心配なって探してたのよ、やっとつかめた情報、見逃すわけにはいかないわ」

「手伝うよ」

「ありがと、ごめんなさいね、置いていって、私は今一人じゃないものね」

妙に引っかかる言い方

「魔物が一切いないわね」

「確かに、逆に不気味だね」

 

少し開けた所に出た

ここだけ木がなく日が直接入ってくる真ん中には清んだ水の小さな湖がある底まで見える透明度だ

光が反射してキラキラしている

「イータちょっと休憩しよ」

「………そうね」


しばらくたった

その時森の奥から妙な気配が近づいてきた

めっちゃ唸ってる、ヤバい、本能がそう言っている

「イータ…」

「何かいるわね、注意して」

僕は今気づいた、重要なことに、そうとても重要なこと

戦いかた教わってねー!!!!!

よし、フィーリングでいくか!センスあるかな?

不安しかない…………

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