第三話 エルフ説明する [修正版]
部屋でボーッと過ごしていたが流石に暇だっ
もう3日は無駄にしている
行動が遅いのは僕の専売特許だが、
会社でもいつまで学生気分だと怒られたっけ……
いろいろ考えてから動くから遅かったんだけども
まぁそれが駄目だったんだけどね
とにかく
この状況を打破しなければ…
そうだ!!
イータにこの世界のことを聞こうかなこれから生きていくわけだし、元の世界に未練があるわけでもないし
そうしよう
いろいろ知りたいことはある
っとその時、
(ケーティ聞こえる?)
ん?なんだ頭に直接響くぞ、
「はいなんでしょう?」
反射で返事をしてしまった
(聞こえたのね良かった)
「えっと、どなたですか」
(さっき会った女神のお友達です)
(エメリアと言います)
(あなたがかわいかったからついお話したくて)
「はぁそですか」
(あなたケットシーだけど尻尾が余計にモフモフなのなーぜだ?)
「知りません」
(なんか冷たいぃぃ)
絶妙に苦手なタイプだ…
(正解はあなたを導いた女神シルフィが
あなたが犬派だと知って尻尾だけはモフモフの狐っぽくしたからでした)
「え?狐?」
(同じイヌ科でしょ)
「えあぁ、まぁそうですけど…」
「ネコなのに尻尾は狐ってワケわからん生物の誕生ですね」
(女神特権ってことで)
「それで、ケットシー(?)って表記だったんですね」
(そう、そゆこと、私を攻めないでね私は何もやってないから)
「はぁ…てか、このモフモフ、女神のせいだったんですか?」
(そうよ、モフモフが好きだから私好みでいい感じ)
「私好み??あなたが犯人ではないのか?」
(え!犯人じゃないです!そうしたのはシルフィですよ!!あ、でも、いつかモフモフさせてねモフモフしたいから)
モフモフモフモフうるさいぞ…あとそうしたのはって…実行犯ではないだけなのでは
(それだけ言いたかっただけですまた会うかもですさよならー)
唐突に切れた
なんだったんだ、また会うかもってどういうことだ………
しっぽだけは狐っぽくって、猫耳に狐っぽい尻尾ってホントによくわからん生物だな、見た目はほぼ普通の人間と変わらないし…………
あっイータにこの世界のこと聞くんだった、
女神のことは後で考えよう
コンコン、ギィィ
「あのーお話いいですか」
「はい、大丈夫ですよ」
立ち話もなんなので部屋に入ってもらった
「まず、この世界の国々について教えて欲しいです」
「はい、そのようなことを聞くとはあなた様はホントに異世界から来たのですね」
えぇ姿はこうですけどそうです………
その時イータが唐突に
「あの!!!」
「はい?」
イータの目がなんか怖い
「教えるお礼として」
「お礼として………」
なんだ突然緊迫した空気になったぞ
ゴクッ
唾を飲む音が妙に響く……
でも、改めてイータを見るとかなり美人だ
エルフらしくスラッとしていていかにも美形っといった感じだ、
髪はロングポニーテールで金髪
目は透き通るような青だ身長も高い
190はあるのでは歳は20代半ばっといった感じだろうか、こんな人に言い寄られたら大抵の男は惚れちゃうだろうな
まさにクールビューティーっといった感じだ、で、用件はなんだろうか
「その、そ、そのモフモフのしっぽを触らしてください!」
え、ん?
「お願いします、私の知っていることはお話しますので!
お願い!」
クールが崩れた
これがこの人の本性か?
「それぐらいでいいのならくすぐったいですけど」
「やっったー嬉しい!!………ッホン」
顔は真っ赤だがクールビューティーに戻った
「この世界のことですね、私はここでメイドをやる前は冒険者をしていたのですが、その時の知っている範囲でお話します」
おぉ冒険者だったのか
何で戦っていたのだろうか魔法とか?
腕の刺青がちょっときになる…でもなんか聞きづらい
沈黙が流れた、目線に気がつかれたかな、ささっとロンググローブをつけ始めた、ちょっときまずい
「では説明しますね、この世界は大きく8つに別れています」
「8つの大陸がありその中に国が点在しているっといった感じです途中の街道や海道は周辺諸国が管理している形です、今居ますこのスタト国は中規模の国ですね、まさかこんなっと言っては失礼ですが、この国で異世界召喚が成功するとは思ってもいませんでした」
「他の国でもやっているんですか?」
「えぇ、ただ異世界召喚は世界魔法の類いですので連発はできないです」
世界全体に影響しているのかよ……
「それぞれ大陸ごとに特徴もあり
水の大陸
火の大陸
雷の大陸
新緑の大陸
砂の大陸
白夜の大陸
常夜の大陸
そして無の大陸です」
なんだ無の大陸って…
「この国は水の大陸に属しています、一番大きい大陸です」
「それぞれ種族も大陸ごとに点在していますね」
「無の大陸は砂漠地帯に無法地帯って感じです」
うわぁ近づきたくないなぁ
「大陸ごとに気候も違うのでそれぞれ違った面も見られますし絶景も沢山あったと記憶しています」
「絶景ですか?」
「興味があるのですか?」
「有ります!」
元の世界にいたとき僕の好きな番組は色々な世界の遺産を特集している番組だ、週一回放送していたのだが録りだめして休日に一気に見ていた、いつか、世界の様々なところに行ってみたいと思っていた、それが、この異世界で叶うのか?旅の目的が決まったぞ
「あの、大丈夫ですか、急に静かになったので」
「はい、大丈夫ですよ」
僕は思わずニヤニヤしてしまった
「何をニヤニヤしているんですか?」
「いえ、何でもありませんよ」
「そうですか、他に聞きたいことは?」
「この世界のお金は何ですか?」
「はい、それでしたらこちらです」
金、銀、銅の硬貨がならべられた
「金>銀>銅っといった感じです」
要はこういうことだ
金=1万円 銀=5千円 銅=1千円だ
一円、十円、百円、五百円は
こっちの世界では
小晶、小銅、小銀、小金
小晶とは小さな水晶だ
余談だが故障や胡椒ではない
この世界では水晶は別に珍しくともなんともないらしい
ほとんど日本と変わらない不思議だね
「細かく教えてくれてありがとうございます」
「いえ、これくらいモフモフが待っていると思えば
お安い御用です」
あ、モフモフ忘れてた
ジリジリとよってくる
「さぁ私に、身を委ねて痛くしないから」
言い方が怖い、僕殺されるのか
「は、はじめてだから優しく……」
「大丈夫よ安心して、ではでは。」
ガバッと尻尾を鷲掴みされた
にゃーーーーーーーーー
くしゅぐったいですぅぅーーー
この日は僕の声が屋敷に(一部)に響いたと言う
にゃーなんて言ってしまった………
この上なく恥ずかしい