水流
かがり火すらも畏み消える時の頂
寄り合う木々の古い破片を拾う時、
無音の常なる家々と分かった
どこで分かれた?
ただならぬ無に古い時を喪う時、
遠く逸れた山にある
事なる隠者を問わぬまま呑む森にも
慣れず杣道に住むただ無い者から歩みで問う、
分れで分かった裂け目で
湧き出る雫の歌いは「この道を……」
して岩の忍びに雪さえ孵る
喪の水飲みから/呼び水で問う、
なぜ心では川にある?
高き光を照り返しては泥を呑む川の
たたえる時の頂
昇る無なる響きに
この身の分け前いただく時、
もはや滅びて分かれ行くとも
僅か残った響きの訳は
「進むか戻るかこの道を」して――沈黙
ケモノで佇む時、
澪標たる墓には参らず
近みに留まり止め刺す
また進むも戻るもこの道の分れと