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第二百三十七章 マリ、テレジア星に滞在

なかなか意見がまとまらなかった為に、フジコが紅葉にひそひそ話をして、その後紅葉は、「解ったわ。母ちゃんの言う通りにします。」とテレジア星に行く事を諦めました。

マリはフジコに、「紅葉に何を話たのですか?」とあれだけテレジア星に行きたそうでしたのに・・・と不思議そうでした。

フジコは、「マリさんは子供を他の天体に行かせる事が心配なだけで、決して自分が行きたいから、あのような事を言ったのではないと説得したのよ。」と説明しました。

マリは、“何でそのような事をひそひそ話にしたのだろう?”と不思議そうでしたが、深く考えませんでした。

結局、話し合いの結果、地球人パイロットの代表として、マリがテレジア星の衛星に改造の間、滞在する事になりました。

フジコは、「私のいない間に軽はずみな事をしないように。」とアヤメとコスモスに言い残して、二人でテレジア星へ向かいました。

テレジア星の衛星に到着したマリはフジコから、「ここは以前菊子が住んでいた部屋です。地球人の血が半分流れていた為に、食事やトイレなどは地球人に便利なように改造されています。ここが一番良いと思います。」と助言されました。

この時フジコは、“可笑しい、死んだ筈の菊子の部屋に、最近誰かが入った形跡がある。”と感じました。

菊子の分骨した墓などをフジコから案内されて、部屋に戻ったマリは、「戦闘から開放されて安心したのか、少し太ったような気がします。」と解放感に安心していました。

フジコは、「この衛星は、地球より少し大きいので、重力も地球より少し大きいです。それで体重が重たくなったように感じるだけだと思います。しかし殆ど変わらない為に、鈍感な人でしたら感じないと思います。マリさんは敏感のようですね。健康上は陽子さんにも確認しましたが、恐らく少し太る程度で、特に問題はないと思いますが、体調不良の時は連絡して下さいね。」とマリの健康面を心配して忠告しました。

マリは、「それは大きな問題です!何キロ太るのですか?」と気になっている様子でした。

フジコは、「そうか、女性にとって、それは大きな問題かもしれませんね。実は私が紅葉さんに、ひそひそ話をしたのは、この事です。紅葉さんより、マリさんのほうがパイロットとしての経験が長い為に、適役だと判断して、紅葉さんに思い留まって貰おうとして忠告しました。毎日スポーツをして下さい。そうすれば、少しは太る事を防げますが、間違ってもダイエットはしないで下さい。この衛星は環境が地球と似ていると言っても、地球とは異なる為に、体調不良というか、病気の原因になるので。私もマリさんの健康状態には気を付けますが、マリさん本人が一番気をつけて下さい。」と忠告しました。

マリは、「最初は宇宙に行けると思い、ワクワクしていましたが、なんだか、とんでもないところへ来てしまったみたいで、今はこの件を引き受けた事を後悔しています。」と弱気になっていました。

フジコは、「そんなに心細い事を言わないでよ。女神ちゃんがマリさんのケアは任せてと地球からテレジア星に戻って来ました。もうすぐ来ると思うので、そんなに気を落とさないで。それと、気晴らしに散歩や天体を見ればどうですか?生物も地球とは全然違いますし、天体も、地球では銀河系の星が見えますが、ここはアンドロメダ星雲です。地球とは天体が全く異なりますよ。菊子がここに住む事にしたのは、ここには地球人に有害な草花や虫がいなかったからですが、念の為に虫に刺されたあとは、自分の体の変調に注意して下さい。」と忠告しました。

暫くすると、アヤメが一人の女性を連れてマリのところへ来ました。

マリは、その女性を見て、「えっ?あなた、先日二人で私に絡んで来た不良じゃないですか?何故ここにいるの?」と不思議そうでした。

アヤメは、「この娘は、菊子と同じ、テレジア星人と地球人とのハーフです。先日マリさんに絡んだのは、マリさんがテレジア星の衛星に暫く滞在する事になったので、そのサポートをお願いしました。それで、マリさんの様子を見に行き、その時に一寸からかっただけだそうです。」と説明しました。

フジコは驚いて、「女神ちゃん!あなた、菊子一人じゃなかったの?何人、地球人との間に子供を作ったのよ!」と半分怒りながら確認しました。

アヤメは、「一寸、博士!私が地球人との間に作った子供は菊子一人だけです。この娘の母親は私ではありません。それは口止めされています。父親は地球人です。」と説明しました。

フジコは、「えっ!?それって本当?女神ちゃん、あなたはそういう情報だけは早いのよね。」と感心していました。

アヤメは、「そんな事はどうでも良いでしょう!マリさん、テレジア星の衛星に地球人が暫く滞在する事は始めてですので、地球人に一番近いこの娘を、マリさんのサポート役として同居させます。二人で仲良く暮らしてね。勿論部屋は別ですので、プライベートは守られます。」と説明しました。

フジコが、「それは、プライバシーと言うのよ。だから女神ちゃんは敵と戦えても、交渉は無理なのよ!ボキャブラリーは正確に、もっと増やして!」と忠告しました。

アヤメが、「五月蝿いな!どちらも“プ”から始まるだろうが!それに何だ?そのボキャ何とかというのは?」と不機嫌そうでした。

フジコも呆れて、「もう良いです。女神ちゃんに期待した私が馬鹿でした。」と帰って行きました。

その後フジコは、菊子の家に誰が入ったのかタイムマシンで調べましたが、バリアでロックされていました。

今はマリが住んでいる為に、ロックを外すのは時間がかかる為に諦めました。

アヤメは、「先程、博士に案内して貰っていたようだが、どうせ天体だとか草花や虫などの話だろう。ここに慣れれば、遊ぶ所は色々とあるわよ。マリさんなら、銃撃戦ゲームなどが良いと思うわよ。でも間違っても巨大迷路には入らないでね。」と助言しました。

マリは、「何故巨大迷路はダメなのですか?」と不思議そうでした。

アヤメは、「あれはテレジア星人用です。テレジア星と地球の大きさを考えてみてね。大阪と京都を一辺とする立方体で、坂や階段もあります。地球人が挑戦すれば二度と出られずに飢死します。」と忠告してアヤメも帰って行きました。

マリが、「あなた、不良だと思い、良く見ていなかったけれども、ひょっとしてオリンピックで渚ちゃんと戦った選手じゃないですか?」と確認しました。

「そうよ。私はマーガレットです。渚ちゃんが楽勝で金メダルを取れば、みんな不信に感じて薬物使用などの疑いを掛けられるかも知れなかったし、その当時渚ちゃんは、テレジア星人の血が流れている事を知らなかった為に、ばれるかもしれないと思って、私が互角の勝負をして負ければ、その疑いも薄らぐと思ったのよ。私がわざと負けた事は、陽子さんと菊枝さんは知っていますが渚ちゃんと猪熊監督には内緒にしていてね。」と説明したのでマリも驚きました。

アヤメがテレジア星に帰るとモミジから連絡があり、「悪いけれども、先程のマリさんとの会話を聞かせて貰いました。何が“サポートをお願いした”よ。私は脅迫された覚えはあっても、お願いされた覚えはないわよ。」と不満そうでした。

アヤメは、「あら、そうだったかしら、そんな事はどうでも良いじゃないの。所で暗黒星雲の調査は進んでいるのか?」と都合が悪いので話題を変えました。

モミジは、「その暗黒星雲とは、博士が言っていたのか?博士が言うのだから何処かにあるのかと思い、軍とも連絡を取って調べたが、そんな漫画みたいな名前の星雲は何処にもなかったわよ。只、正体不明の艦隊を銀河系で発見したが、博士が言っているのがその艦隊の事だとすれば、銀河系も狙われる可能性はあります。兎に角、地球も可能性があるので、急いで海坊主を何とかしておかないと、重なると、とんでもない事になるわよ。」と助言しました。

アヤメは、「暗黒星雲は地球の図鑑に載っていたぞ。それと相手は暗黒星雲の謎の帝国よ。海坊主と手を組むとは考えにくいわ。海坊主も一緒に壊滅させようとするのではないですか?案外海坊主がトッピー星人のテクノロジーで暗黒星雲の謎の敵と闘うのではないかな?」と気軽に考えていました。

モミジは、「そんないい加減な事で地球を守れると思うの?もっと確実な方法を考えなさいよ!そのトッピー星も調べたが実在しないわよ。」とフジコに不信感を抱きました。

アヤメは、「でも海坊主は、トッピー星の科学力で光速を超える飛行が可能になったのよ。何処かにあるのじゃないか?地球では、“歴史は繰り返す”と言います。先日、陽子さんが子供達を集めて勉強会を開いていましたが、その時に陽子さんは、天下統一をした徳川家康は狸親父と言われていて、敵同士が戦うのを見ていて、他の軍勢が力尽きた頃を見計らって、最後に徳川家康が攻めて天下を取ったと説明していましたよ。」と反論しました。

モミジは、「何、女神ちゃんは、その何だっけ?徳川家康だっけ?のように海坊主と謎の帝国が争うのをただ見るつもり?一緒に地球に攻めて来たらどうするのよ。先に地球を攻めて、その後に海坊主を壊滅させた方が簡単だと考えるのではないですか?考えれば解るでしょう。海坊主の目的は地球を壊滅させる事ではなくて、征服よ。地球が壊滅すれば海坊主の目的がなくなる為に、簡単に壊滅させる事が可能だと謎の帝国が判断してもおかしくないでしょう!その確率が高いとは思わないの?」と説得しました。

アヤメは、「そんなややこしい事を言うと混乱するじゃないの!」と不満そうでした。

モミジは、「女神ちゃんに、そこまで期待したのが間違いだったわ。兎に角、戦略は博士に任せるのよ。女神ちゃんは戦うのは得意だけれども、誰か参謀がいないと駄目なんだから。」と警告しておきました。

モミジは、”女神ちゃんは人を疑う事を知らない優しい心を持っているので、敵に騙されて、頭脳戦は無理なのよ。もし女神ちゃんが危険になれば私が命懸けで守るから。それが私の任務だから。”と思っていました。


次回投稿予定日は、12月30日です。

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