パックン
【俺】「要望はただ一つ、精霊契約を結びたい。」
【アブシードラ】「断る。」
へっ?『断る』と聞こえたような気がするが。。。
【アブシードラ】「遠い昔、娘の一族の祖と『精霊おろし』の契約はなった。
故に、『音一族』には我はおりるすべはある。が、おぬしとはない。
幸いその娘には充分なキャパシティもある。どうだ娘、我と契約してみんか?」
【キル】「大変ありがたいお申し出ですが、私は精霊をすでに纏う身。お受けする事は残念ながら出来ません。」
『キル』は凄く残念そうに言った。
【アブシードラ】「身に纏うは我が眷属か?」
【キル】「『アブシードラ』さまが眷属の『ソラ』いえ、『ソラシード』となります。」
【アブシードラ】「なら簡単な事だ。『ソラシード』ここへ。」
新たな気配が加わる。
【ソラシード】「はっ。」
【アブシードラ】「我が身に還れ」
【ソラシード】「はっ。」
『パクッ』
へっ?
もしかして同族を喰った??
。。。。。。。
『キル』は自分の言動により『ソラ』が食べられたと知り顔面蒼白となった。
【キル】「そんな。。。」
【アブシードラ】「何をそんなに動揺している?我が身より出た分体が我に戻っただけの事。
これで障害なくなったな。」
『精霊には精霊』の『人には人』の倫理があるのは分かるが、、、。
人間の感傷なんてきっとこいつらには
分からないんだろうな。
【アブシードラ】「娘との契約は神官により後ほど行う。」
【俺】「俺でも契約は出来るが?」
【アブシードラ】「我は、『沈黙の契約』を結んでいない者に我が『真名』を委ねる事はせん。」
【俺】(まあそうだろうな。)
【アブシードラ】「他に何か?」
【俺】(『コトワリ』事前打ち合わせ通り頼んだぞ。)
【コトワリ】(了解した。)
一手目が失敗したので次の手で行く事にした。