事情。
【俺】(そういや『セイ』が精霊を無事下ろせたお祝いをしないとな。)
『セイ』にその話をすると凄く喜んでくれた。
【セイ】「ただ、でも、、、奴隷の私にここまでして頂いて宜しいのですか?
『精霊おろし』を受けさせて頂いただけでも恐れ多いのに。。。」
【俺】「もちろん。仲間を祝福するのは当然だろ?」
【セイ】「ありがとうございます。私、今まで本当の家族にさえ、お祝いをして貰う事が無かったので。凄く楽しみです。」
何でも『セイ』は16人兄弟の上から12番目で、奴隷に出されたのは、彼女とすぐ上の姉だけだったとか。
【俺】(そんな『子だくさん』じゃ生活厳しいだろうな。)
「上のお姉さんは、『精霊下ろし』の為に『音の神殿』から連れて来られなかったの?」
【セイ】「彼女はすでに『精霊おろし』の儀式を終えているので。彼女が精霊下ろしの儀式を受けた頃は、まだ家もそれほど傾いていなかったんです。ちなみに彼女の精霊も『ドラ』なんですよ。」
【俺】(姉の精霊ランクが高かったから、『セイ』も精霊下ろしを受けさせてみようとなったのかもな。)
「下の子は何故奴隷に売られなかったんだ?」
【セイ】「まだ幼かったので。それに私と姉さまを売ったおかげで一息つけたと言ってました。ちなみにすぐ上の姉は私と違って綺麗なんですよ。」
そう言って彼女は微笑んだ。
【俺】(聞けば聞くほど切ないなあ。。。)