泣いて馬謖を切る
【俺】「『泣いて馬謖を斬る』か。。。」
【ヒロの父】「?」
【俺】「いや、これは俺の生まれ故郷の『チキュウ』って所の『ことわざ』っていうか。。。
口にするつもりは無かったので忘れて下さい。」
【ヒロの父】「続けてくれ。」
【俺】「俺もうる覚えなので、細かいことまでは分かりませんがそれで良ければ。」
【ヒロの父】「構わぬ。宜しく頼む。」
そこで俺は簡単に説明した。
これは地球という場所の中国と言う一地方の歴史書「三国志」に書かれている話からきているコトワザであること。
その三国志における最大の軍師『諸葛亮孔明』が一番弟子を敢えて斬ったことに由来する
ものであることなど。
【俺】「ある戦において、『孔明』が『いずれ後継者に』と思っていた弟子の『馬謖』と言う者が孔明の『軍令』に背き、勝手に動いた結果、自軍を敗北させてしまいます。
『孔明の愛弟子』であり『才能が豊かな者』で、『私情からでは無く機を見て勝てると踏んだ戦い』であったことから、罪を減じる手もあったはずですが、
孔明は敢えて極刑の死刑、それも『自らの手で斬る』を選びます。
愛弟子であった為、情が決して無い訳ではなく涙して斬ったとか。
『将たるものは率先して(例外なく)軍規を守らなければならない』
それを伝える『コトワザ』です。
失礼ながら『ヒロ』への貴方様の対応を見て、重ね合わせてしまいました。」
【ヒロの父】「おぬしはマコト持って不思議な御仁よな。儂も古今東西の歴史書を読んだが、かような話は聞いた事がない。
今、話を作られたか?いや違うな。。。
儂の心情を良く現している話だ。
『泣いて馬謖を斬る』
覚えておこう。」