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資格
こうして、キル一家に纏わる事件は全て幕を下ろした。
尋問の為『イルト男爵』は収容所に送られ、
『ヒロ』は死んだことにされ、
『キル一家に対する警護』は一段と厳しくなった。
もう同じようなことは起きないだろう。
そんな中、ヒロの父とキルの父から『御礼を何か渡したい』との申し出があった。
【両者】「我々で用意できるものなら、なんでも良いぞ。欲しいものは何かあるか?』
【俺】(欲しいものか。特にないな。。。
そうだ!あれを頼んでみよう。)
【俺】『今回活躍した『セイ』を精霊の神殿に連れて行ってやってくれませんか?精霊との契約に必要なお金なら俺が出します。
それと、もし可能なら俺も。。』
【キルの父】「その娘に素質が無い場合、契約が出来ない場合もあるが良いか?
また、他種族が音の精霊を纏ったというケースも私の知る限りない。失敗する可能性もあるが良いか?」
【俺】「はいっ」
俺と『セイ』は音の神殿に入る資格を得た。