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サボナ
とりあえず俺は『セイ』に
『音鳴り』と『音受け』の
儀式と詠唱を教え、繰り返し練習するように言った。
【俺】(考えてみれば、俺が正規の音魔法で知っているのはこれだけだものな。
後はこれを組み合わせ、俺が独自に応用したものだし。
時間が出来たら、『音の寺院』で『セイ』に本格的に習わすのも良いかもな。)
もっともセイ本人は『自分にも魔法が使えた』っていう事実だけで嬉しかったようで
寝る間も惜しんで練習しているようだった。
そうこうしているうち、『ヒロ』に馴染みがある土地に入ったようだ。
【俺】「『銀狼達を隠せる場所』に心当たりは?」
【ヒロ】「『音の都』の60km手前に我が一族の街『サボナ』があります。そこになら。」
『サボナ』に銀狼達を隠し都に向かう事とした。