落ちた?
【俺】「何故俺とキルが、ここにいるか不思議に思わなかったのか?」
【ヒロ】「・・・」
【俺】「両親の足取りを必死に追って、今ここにいる。実は港町でも同じ宿に泊まったんだ。残念ながら数日の差で船に乗られた後だったが。
そこを出発する際誰に会ったと?」
【ヒロ】「・・・」
【俺】「都のオーケストラから戻ってきた
宿の者にあった。えらく石頭だったんで
良く覚えている。(笑)
『デリデッティ』さんに手当てを奮発して
貰ったと喜んでいたなあ」
ヒロは明らかに狼狽していた。普段は嘘がつけない実直のタイプなんだろう。
【ヒロ】「だったら思い違いか。そうだ
到着した港の宿で、早船できた返答を受けたんだった。」
(苦しいなあ)
【俺】「さっきこれまでの経緯を話した際、敢えて名前は言わなかったが、、、音一族側の少なくとも首謀者のうちの一人に『デルデッティ』がいる。そこまでは調べがついている。この言葉の意味を考え欲しい。
そして俺はキルの両親をここまで無事に連れて来た『ヒロさん』は根っからの悪人では決して無いとも思っている。
何らかの事情があって止むに止まれずの
奴らへの協力だろう?
良かったら事情を話てくれないだろうか?
間違いなく悪い様にしないから。』