重大事項
その夜俺はキルを部屋に呼んだ。
今後のことを話す為だ。
キルは少し挙動不審な程で部屋に入ってきた。
(今まで部屋に呼びつけたこと無かったからかな?基本宿では個室取っていたし。)
ベッドの端に腰掛ける様キルに言った。
改まって呼んだせいか、なんか凄く緊張している?
緊張がほぐれる様、肩に手を置く。
ビクッと反応し、キルは目をそっと瞑った。
(えっ。。。。?)
これは?
。。。。。
いくら鈍い俺でもこのシチュエーションが
分からない訳がない。
が。。。
(俺の正直な気持ちって何だろう?
そんな事決まってるじゃないか。)
キルをギュッと抱き寄せ、唇を重ねた。
しばらくお互い動かなかった。
(でも、ここまでだ。これ以上今は。。。
切ないもんだな。)
未練を引き摺りつつ、
無理矢理場の空気を変える。
【俺】「明日多分ご両親と会える。
良かったな。キル。それに当たって、言っておかなきゃいけない事がある。
昔、俺が『ご両親に会う前にキルの身体を元の状態に戻すよう努力する』って約束した事
覚えている?』
【キル】「勿論覚えています。」
【俺】「方法が判明した。ただ。。。」
【キル】「ただ?」
【俺】「今まで本を通じ使える様になった
魔法が一切使えなくなる。」
その後、昨晩『いいかげん』と確認した事実を話す事にした。