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さらば炎の都

ダルダロスはその後すぐ見つかった。

あの部屋より3つ先の部屋だった。

予想通り今のところ粗略に扱われてはいないようだった。


ヤンメル爺さんは

俺の部屋の並びの1番奥にいた。

ここからだと詰め所を2つ通ることになるか。。

先ずはダルダロスを訪れ、その後作戦を練った上でヤンメル爺さんを助けるか。

鼠に拘束具の縄部分をかじらせ

手足を自由にした。

さて、いくか。


その前に、

【俺】(コトワリ.先の魔法陣解除は可能か?)

【コトワリ】(可能。ただ時間はかかるぞ。)

【俺】(どれくらい?)

【コトワリ】(1時間ってところだな。)

今回の救出は難しそうだな。


『ソナー』で扉の周りを探り

鍵部分を『キョウシン』で壊す。

『ハイド』でドア前の闇に滑り込んだ。


急ぎダルダロスの部屋前に行き、

ドアの覗き窓からダルダロスに

声をかける。

【俺】「ダルダロス」

声が小さいから聞こえないみたいだ。。


『再生:音鳴り』

音鳴りで、ダルダロスの耳横に俺の声を届ける。


ダルダロスは振り向き、驚いた顔で俺を見た。

【俺】「今、この扉を開けます。もう少しの

辛抱ですよ」

【ダルダロス】「開けずとも良い。お前だけ

で逃げるんだ。」

【俺】「何故です?このままだと、やっても

いない罪で裁かれてしまいます。」

【ダルダロス】「やってもいない事だからだ

。お前にも昔言ったろう?契約によって

商館に不利益になる事をした場合、ワシは

死を持って償わなければならない。ここで

もし、我が逃げたとしよう?どうなる?」

【俺】「商館に不利益になる事態を起こす?

ですか?」

【ダルダロス】「そうだ。それにまたワシは

契約によって守られてもいる。

ワシが死なない=『不正がない』となるか

らな。

また、ワシはこの国の上層部にも知り合い

がいる故、余程の事がない限り罪には問え

まいよ。だから、ワシもヤンメルも動かな

いのが得策だと言える。」

【俺】「迷惑かけ済みません。では行きます。」

【ダルダロス】「無事でな。」


ダルダロスの部屋を出て、

一番端の部屋の前に行き、

拘束具の縄を解いたものに拘束具の金具を曲げたものをつけ下の隙間から差し込む。

何度か左右に揺ると、老人が俺に託したものに先端が引っ掛かった。

手繰り寄せるとそれは綺麗な指輪だった。

俺はそれをポケットに大切にしまい込むと

牢を後にした。


城から出るのは比較的簡単だった。

(入る者には厳しく、出る者にはチェックはゆるいんだな。)

ま、『ハイド』していたし。


貴族街の人力エレベーターはどうくぐり抜けたって?

『ハリアー』に崖側まで来てもらい飛び乗った。


もうこの街に来ることもないかな。

街を後にし、そう思った。






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