狩り
馬車を牛に引かせる事にした。
キルに音の都への街道を真っ直ぐ進むよう
言い、俺は別行動をとる事にした。
俺も『テイム』を身につけられるか試すため、あるところに寄り道をしたかったのだ。
テイムを試した後、炎の都でダルダロスにこれまでの経緯を説明し、馬で追いかけるとキルに言った。
馬なら、余裕を持って牛車に追いつけるとの計算からだった。
きっかけは、コトワリに『俺もテイムを
身につける事ができるか?』と聞いた事からだった。
キルみたいに、精霊歌魔法でモンスターの
好感度を上げることが出来ない俺には
テイム確率はひどく低いと思っていた。
だが、コトワリ曰くもう一つ方法があると言う。
「強敵相手に圧倒的な魔力と実力で打ち勝ち、主人と認めさした後、眷属化を行うと言う方法だ」
(『強敵』っていう言葉が気になるが挑戦してみる価値はあるな,そう思った。)
森から馬で飛ばして1日半。
『ケネオス山脈』の麓に着いた。
そこで馬を木に縛りつけ、さらに1日登った。
『ゲェッ、ゲェッ』と言う嫌な鳴き声が
彼方此方から聞こえる。
少し早まったかな?
『音鳴り:ソナー』
周囲を探り、群れの中から、はぐれている大きな個体を探す。
ハイド!
近寄った。もう引き返せないな。