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プロローグ
-----プロローグ-----
その日は雨だった。
三限目休講との連絡をヒロユキから受けアパートへ戻る途中だった。
(もう少し早く連絡をくれりゃあ、わざわざ出てくる事がなかったのに..)
雨の日の無駄足はホント、テンション下がる。
ボンヤリそんな事を考えているうちに、各停への乗り継ぎ駅に着いた。
「ん?」
ホーム端、ヒサシの途切れた所に
彼女はいた。
ドッキリ⁉︎
罰ゲーム⁉︎
緑色のカツラをかぶり
ムラサキ色のペンキらしきものが飛び散った白いワンピースを着た少女
しかも傘をささず、びしょ濡れ。。。
ちょい可愛いか?
関わるとヤバいか。
でも、、
「これ。」
ちょい強引にハンカチを渡し、彼女の反応を見ずに
出発間際の鈍行に飛び乗る。
恥ずかしかったし。
どこのギャルゲーかと自分に突っ込みつつ。
ただその日たったのは、恋愛フラグでは無かった。