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サディ伯爵の独り言 公爵家の我儘娘を後妻にして調教することにしました

私は大帝国の貴族の中でも歴史が長く由緒のあるサディ伯爵だ。


口さがない者の中には、豚伯爵だの、性欲お化けだの、絶倫伯爵だのいう者もいる。

まあ、愚か者どもには好きに言わせておけば良いのだ。


そもそも儂はこの大帝国の頂点に立つお貴族様の中でも上位の伯爵様なのだ。

侯爵といえども若手の侯爵ならば儂に敬語で話してくる。

儂から見れば子爵、男爵共は平民どもと変わらない。

そんな儂が好き勝手に生きて何が悪い。

儂は天から今の地位を授かったのだ。

儂の欲望の向くままに好き勝手にしても咎められることはなかろう。


儂は人から比べられると性欲が盛んなようだ。

じゃが優秀な儂の子孫を残せるのだ。女どもはいつも泣いて喜んでおるわ。


儂は気に入った女子がおれば人妻であろうが生娘であろうがものにしてきた。

なあに、それが貴族であろうが、終わった後で金さえつかませれば下位貴族共はその後は何も言ってこない。金に困っている貴族など、自分の妻や娘を儂に捧げようと進んでやってくるくらいなのだ。

でも、自ら喜んでくるものなど、碌なものはいない。

儂はそういう者には食指が動かん。

やはり嫌がるものを無理矢理ものにしてこそ、興奮するというものだ。


だがここのところしばらく、そんな興奮するものがいなかった。

下位貴族の人妻をものにして妻にしたものの一年ももたなかった。

最後は精神を病んで何の反応もしなくなったのだ。

本当にやわなものが多いのだ。


誰かいないか、儂は出入りの商人たちにそれとなく探っておったのだ。


そんな儂に出入りの商人のボンズが耳寄りな話を持ってきた。


何でもお痛をした公爵令嬢がいて、それを儂の後妻にしたいとその母親が言っているそうだ。


儂は耳を疑った。

儂のこのサディ伯爵の悪名はある程度広がっていはずだ。公爵家としても当然掴んでいるだろう。そこへ娘を派遣してくるなど、正気の沙汰とは思えん。

ボンズに聞くところによると、その母親は継母で今までもその娘を煙たがっていたらしい。

まあ後妻ならば先妻の娘は煙たいものだ。


その娘だが、結構気が強く、我儘なそうだ。儂はそれを聞いてピクリと指が動くのが判った。

気の強い娘を調教するのはそれはそれで楽しいのだ。

それも相手は公爵家の令嬢だ。

それも若い。

儂のような老人の元へ来るのは嫌じゃろう。

その嫌がる娘と強引に事を結べばこれほど楽しい事はなかろう。


「ただ、そのお嬢様はとても気の御強いお方で、伯爵様の手に負えるかどうか……」

なんとボンズは儂の手腕を疑うようなことを申してきたのだ。


「わしの手に負えないとその方は申すのか?」

「いえいえ、そのような事は」

儂の怒った視線にボンズは慌てて取り繕っていた。


「ただ、お嬢様は我儘でして、今回の謹慎の理由も、皇太子殿下に言い寄られて怒りあまり髪の毛に火をつけられたのです」


儂はボンズの言葉に唖然となった。

大帝国の皇太子殿下に言い寄せれたら普通は喜び勇んでそのベッドに馳せ参じるのが女どもの常識ではないのか?

それを怒って髪を燃やすなど常識知らずも甚だしい。


そう言った気の強い娘を、それも高位貴族の娘を泣き叫ばせ許しを請わしながら調教出来るとは……


儂はよだれが出てたまらなくなった。


「魔術も結構使えるようですが」

ボンズは気にして言ってくれた。


「ふん、そのためには魔封じの首輪がある。大枚をはたいて買ったものがな。その方が気にすることではないわ」

鷲はそう言うと笑ってやったのだ。


「お館様、宜しいのですか? 皇太子殿下を傷つけた女を妻になどして。陛下への聞こえが悪くなるのではないですか?」

執事が気にして聞いてきた。


「ふんっ、何を言うか、息子に逆らった娘をよく調教してくれたと却って喜ばれるわ」

儂は言い切ったのだ。

何なら調教した娘を後で皇太子殿下に進呈しても良いかもしれない。


「それよりも貴様が大枚をはたいて買い求めた、あの老いぼれ魔道士の魔封じの首輪。確かなのだろうな」

儂は気になっていることを尋ねていた。

「はい、古今東西最強の伝説の大魔術師、ジャルカ様から買い求めた物です。この世界に自分より魔力の大きいものなど居ないと豪語なさっておりました」

「ならばよいのじゃ。ふふふふ。今からその娘が来るのが楽しみじゃ」

儂は娘がやって来る日を今か今かと待ち望んでいたのだ。





さて、とんでも爺さんの作った魔封じの首輪。果たしてキャロラインの運命やいかに?

明日更新の予定です

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