傭兵バスターズ出動し、聖教会の大司教をやっつけました
「異議あり」
いきなり女神像が叫びだしたのだ。
周りの人間は驚き慌てた。
「そこの大司教よ。よくも我が教えに背き、数々の犯罪に手を染めたな」
さすがの大司教もいきなり女神像が話し出したので、驚いていた。
口をパクパクさせている。
「今回のフィンズベリー司祭殺人並びにその罪を剣聖セドリックに着せ冤罪を作りしこと、更にはフィンズベリーの家族を魔女と偽り裁判にかけたりし事、妾の目は節穴でないぞ」
そう女神像が言うと、
パンッ
と言う大きな音がして、天井から大量の紙が振ってきたのだ。
「な、何だこの紙は」
一人の司祭が紙を手に取った。
「なんと、大司教様が横領をしていらっしゃったのか」
「それを密告してきたフィンズベリーを殺されたのか」
「更に誤魔化すためにその家族を毒牙にかけるとは」
「これでは悪魔は大司教ではないか」
改革派のアシュビー司祭らが大声で叫びだしたのだ。
その大声で他の面々も資料を読み出した。
「ええい、何をしておる! そのような世迷言などどうでも良いわ。女神様が騒ぐわけはなかろう。傭兵バスターズの面々の仕業に違いないわ」
大司教が叫んだ。
「「「はっ」」」
慌てた騎士や魔術師達が女神像に剣を向けた。
「ほお、その方、まだ笑わに逆らうのか。それではこれでも喰らえ」
女神像の目からいきなり光線が放たれた。
何だ、これは光魔術か何かか?
それが大司教に当たる手前で、傍の魔術師の放った障壁で防がれた。
「女神像を攻撃しろ」
「貴様ら。妾に逆らうのか」
「傭兵バスターズの厄災女の仕業だ。やってしまえ」
大司教の声で、魔術師達が一斉に女神像を攻撃した。
ドカーーーーーン
大きな爆発音と共に女神像が爆発していた。
「ギャっ」
騎士達が頭を覆う。
次の瞬間に女神像のかけらが騎士達を襲った。
「あああ、女神様を壊すなんて飛んだ罰当たりの大司教だね」
厄災女がため息をついて前に出た。
いつものふてぶてしい、面構えだ。
「でたな厄災女。傭兵の分際でわれに逆らうか」
「よく言うわね。金にまみれた人間のクズのくせに」
「貴様、大司教様に向かってなんてことを言うのだ」
エインズワースが叫んでいる。
「横領の親玉。殺人鬼、強姦魔、なんとでも言ってあげるわ」
「ふん、そう言って笑っていられるのも今のうちだ」
そう言うと大司教はニヤリと笑ってベルを押してくれた。
ジリリリリリリリリ
非常ベルが鳴り響いた。
「者共出会え、敵襲!」
「敵襲だ」
非常扉から今まで隠れていた騎士達が飛び出てきた。
「待ち伏せされているとも知らずに愚かなやつだ。者共、やってしまえ」
エインズワースの言葉に魔術師と騎士達が攻撃しようとした。
「ふんっ、愚か者め。傭兵バスターズを敵に回したことを地獄で後悔するが良い」
厄災女はそう言うと手を上に上げたのだ。
ピキ!
ドカーーーーーン
厄災女の手から巨大な爆裂魔術が炸裂したのだ。
周りにいた騎士達はその瞬間衝撃波で弾き飛ばされていた。
そして、それは巨大な大聖堂の天井をぶち破って空に浮かんでいた飛行船を直撃したのだ。
ズカーーーーーン
更に爆発が起こってそれと同時に大量の瓦礫が落ちてきた。
「「「ギャッ」」」
多くの騎士達が戦う前に瓦礫の下敷きになる。
そして、天井が無くなって見えた空の上から慌てて飛行船がこちらにやってこようとする。
ドカーーーーン
ドカーーーーン
その飛行船が次々に爆発するのが見えた。
目眩ましで傍にいたアマテラスの中でリックがやっているんだろう。
近くの騎士達は倒したが、まだ残っていた騎士達がこちらに向かってきた。
「セド、お行き」
厄災女が叫んでくれた。
「ウォーーーーー」
俺は剣を抜くと走り出した。目の前に騎士が来る。
ザン
横に剣を振り払った。
「ギャッ」
「うわーーーー」
眼の前の騎士達を鎧ごと次々に切り裂いていく。
俺はフィンズベリーの家族たちに酷いことをした騎士共を許せなかった。
「き、貴様、聖騎士の俺達に逆らうのか」
「何が聖騎士だ。クズ騎士の間違いだろう。無実のフィンズベリー司祭等の殺害並びにその家族への暴行。悪徳大司教が許ししても、俺は許さん」
俺は叫んでいた。
しかし、剣では鎧を斬るのに限界があった。
とある騎士を叩き切ったら剣が根本からポッキリとかけてしまったのだ。
「えっ」
本当に使えない。
「愚かだな。セドリック、終わりだ」
先程俺のことを馬鹿にしていた伯爵出の騎士が斬り掛かってきた。
俺は斬った男から剣を取り上げると、その剣で斬りかかられた剣を止めていた。
「愚かなのはお前だ」
そう言うと、俺はその剣でその男を薙ぎ払っていた。
男は吹っ飛んでいた。
その間に厄災女はこれ幸いと爆裂魔術を大聖堂に向けて次々に放っていた。
多くの騎士や魔術師達が倒れる。
その間に、ダニーとトムが人質に駆け寄って十字架から降ろしていく。
俺はその周りの騎士を次々に斬っていた。
「動くな」
俺は大声を上げて人質の娘に剣を突きつける元部下の副騎士団長、現騎士団長を見た。
「やるか」
俺が剣を構えると、
「動くな。剣を置け。おかないと人質を殺すぞ」
騎士団長は俺を見て叫んだ。
生き残った騎士達が俺達を取り囲もうとする。
俺は仕方無しに手の剣を捨てた。
その代わりに心のそこから叫んだのだ。
「女神よ聖剣を与え給え」
俺は冤罪をかけられて剣聖を首になって、その時に聖剣も返納した。
しかし、聖剣は俺のもとに来るはずだ。
俺はそうねがつた。
「ふんっ、愚かな。剣聖を首になった貴様に聖剣が現れるはずはないだろう」
副騎士団長がそう言って笑ってくれたのだ。
「愚かな」
俺は手を上に上げた。
その瞬間だ。返納した聖剣が俺めがけて飛んできたのだ。
「殺せ」
騎士団長はそれに気付かずに俺の周りの騎士達に命じたのだ。
次の瞬間、その騎士団長の後頭部に後ろから飛んできた聖剣が激突した。
「ギャッ」
叫び声を上げた騎士団長はそのまま俺に斬りかかろうとした騎士達に激突していた。
「ギャ」
騎士達が倒れる。
次の瞬間には俺の手に聖剣が入いった。
おれはそのまま聖剣を抜いたのだ。
そして、横薙ぎにないだ。
俺を囲んでいた、騎士達は血潮を吹き出して吹っ飛んでいた。
「行くぞ」
俺は剣を片手に騎士達の中に切り込んだのだ。
聖剣の切れ味は凄まじく騎士達は次々に倒れていった。
「何をしているのだ。殺れ。殺るのだ」
大司教が叫んだ。
「やばい」
「このままでは殺されるぞ」
しかし、騎士達の一部が逃げ出して、もう収集がつかなくなった。
「エインズワース!」
俺がギロリとエインズワースを睨んだ。
「ヒィィィぃ」
エインズワースは腰を抜かして倒れ込んだ。
「エインズワース。女神様に成り代わって天誅を下す」
俺は剣を構えて、駆け出した。
横にいた魔術師達が俺を攻撃してくるが、聖剣で弾く。
大司教を庇おうとした魔術師をぶった斬ると、次の瞬間俺は大司教の眼の前にいた。
「や、やめろ」
そう叫ぶ大司教を一刀両断で真っ二つに斬り裂いていたのだった。
そして、厄災女の攻撃で大聖堂が崩れ去るのも同時だった。
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