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怪異子葬  作者: エマ
21/44

File.20 無意味な追憶

最近のマイブームはエアガンでこめかみにを撃つことです



「YESとは言ったけど無理じゃないこれぇえぇ!!? 」


 カッコ付けた!

 カッコ付けたは良いけど詰みゲーだこれ!!


 まず状況を説明しよう!!

 長い廊下! 一方通行!! 閉所を走る俺たち!!!

 音速並に速いカラスと怪異化した敵が後ろから迫ってる!!


 はい何が言いたいかと言うと、死ぬほどカラスが当たるんですね〜コレ!

 肩が腕ごと吹き飛びましたよイッテェェ!!

 あっ逆?

 やっぱ映画クソエイムみたいには行きませんね現実って!!


「ちょっ!? どうすんのよ歩!? 」


 お姫様抱っこしてる咲が腕を治してくれる。

 マジで感謝の謝謝(シェイシェイ)!!


「いいか!? アイツの目的はお前をさらう事だ!! 俺と一緒に居りゃあの精神攻撃は効かねぇし、俺ごとお前を狙うことはして来ない!! お前が即死したらそれこそ計画ご破算だろうからな!! 」


「じゃあ離れずに居れば」


「けドッ!! 」


『カァ!!! 』


 爆音亜音速カラスが俺の腹を貫通。

 そのまま咲の両足を切り落とし、壁をぶち破って砕け散った。


「っ!? 」


「怪異化状態でどこまで冷静な判断できんのかねぇ!? 時間が経てば俺ごとお前を殺す可能性が高いし、このまま逃げ続けてたら先にここが崩れる!! あともうそろ体力が限界!! 疲れた!!! だから」


 カラスを避けながら曲がり角に突っ込み、足を止める。

 そこではちょうど空洞音が鳴った。


「大博打と行かねぇか? 」


「乗った 」


「そう来なくっちゃな 」


 足の無い咲と笑い合い、隠し持ってた爆弾で足元を爆発させる。

 とうぜん下は空洞。

 落ちていく。




「あれ思ったより深くね!? 」


「言い忘れたけど私……賭事(かけごと)下手よ? 」


「オーマイガー!! 」









「うぉぉぉ! 全身複雑骨折ウッ」


 足から膝。

 膝から肩。

 肩から側頭部。

 そうして無理やり着地した。

 咲だけが絶対に死なないよう、自分がクッションになるように。


(……あれぇ体動かねぇ。死んだか、まぁ側頭部打ったら死ぬよな普通)


「歩! 」


 咲から触れられる。

 それだけで体が動いた。


「俺復活ぅ!! 咲だいじょぶ? 」


「うん。アバラと腕折ったけど治した 」


「無事で何より。んでここ何処? 」


 辺りを見渡す。

 やけに広い空間にほんの少しの生臭さ。

 どこに繋がってるか分からない通路が、右に左に続いてる。


「ここ……地下水路? 」


「ほーん、ホテルの下に研究所に地下水路。地盤大丈夫かこれ? 」


「待って、さっきの場所って研究所なの? 」


「あぁ、なんか白衣着てたヤツ居たし。まぁそれは良いとして、咲の怪異ってどんなの? 」


「治癒と医療道具、薬品一式は出せる。それだけよ 」


「じゃあハンマーと糸ノコギリ。神経毒塗ったのと普通のメス一本ずつ。あとテープと献血の時に使う腕縛るヤツくれ。あと囮になって! 」


「注文が多いわよ! まぁ良いけど 」


「よし! じゃあ…… 」


 左腕を結び、止血しながら糸ノコを持つ。


「ここで仕留めんぞ 」


「えぇ 」


 イタズラでもするように笑い合って、さっさと咲から離れた。





「はァ……アァ 」


 下腹部から、腕が生えてくる。

 それが足替わりになって体が動く。


 顔中に生えてくるカラスのクチバシからは、ヨダレが垂れる。

 喉が渇く。


(怪異……化。こんなに……頭が……意識が……まだっ、死ねない!! )


 顔を覆う白羽を毟り、人の口を出し、舌を噛んで意地で前に進む。

 約束したんだ。

 傷を治せる怪異を、病を治す怪異を連れ帰るって。

 だから……


「死ぬ訳には……イカない 」


 ヤツらが逃げた先。

 開けた穴。

 そこに飛び込み、落ちて、着地する。


 すぐそこには咲ちゃんが一人で立ってた。


「ミツ……けた 」


「あら、さっきと見た目が違うわね。化粧でも直したの? 」


「えへへぇ……ぜっったたたたい、つれててれて帰る!! カラ」


 怪異を侵食させ、身に纏う影で羽を広げる。

 

「手足……いらないよね? 」


「気が変わったからお断りよ 」


「だそうだ 」


「っ!? 」


 後ろ。

 からハンマーで殴られる。

 でも影でそれを包んで防ぐ。


「あ〜、絶対防御的なアレね 」


「死死死 」


 影から産まれたカラスは歩の腹を貫き、内蔵の一部がビチャッと飛び散る。

 なのに怯まず、歩は()()された左腕を押し付けてきた。


「的広げてくれてどーも 」


 影に亀裂が走り、パリンと割れる。

 でも本体(わたし)は無事だ。


「あ〜二重構造なのねマッズ」


「シね 」


 首を後ろに折り、生み出した影から数百のカラスを放


『ピッ』


 つ寸前、歩の背から音がした。

 次の瞬間、

 

(っ!? )


 歩の背が爆ぜ、私の頭を越えて吹き飛んだ。


「思ったよりいてぇぇぇ!!! 」


(爆風で逃ゲた!? )


「助けて!! 」


「無茶し過ぎ!! 」


「どーも! 」


 しかも合流した咲ちゃんが歩の体を治してしまった。

 ……めんドドどドド。


「おーやっべ 」


 ふくらませた腹。

 影。

 翼。

 から、


(追獣(ツイジュウ) 空羽(カラバネ))


 カラスを無差別に乱射する。


「イヤーン! 死ぬぅ!! 」


「歩!! 」


 乱射。乱射。乱射。

 飛び交うカラスは歩の手足を吹き飛ばす。

 でも治される。

 もうめんどくさい。

 めんどくさい!

 死ねばいいヤツらを潰して殺して殺殺殺してぜんぶぜんぶ違う!!

 咲ちゃんは殺さな


「アッ 」


 しまった。

 咲ちゃんの頭に、一匹のカラスが迫っ


「なぁ咲 」


 咲ちゃんの指先。

 を掴み、歩はその体を抱き寄せた。

 まるでダンスするみたいに、笑いながら。


「あいつの影は防ぐってより、まとわりついてる感じだ 」


「何が言いたいの? 」


「つまり俺を信じろ。見捨てるな。Are you ready? 」


「OK! 」


「そこはGOだろっ!!? 」


(はっ? )


 何故か、歩は咲ちゃんを上に放り投げた。


(なぜ(まと)になるだけ殺せ撃つなアイツはナニして)


「よそ見厳禁!! 」


「っ!? 」


 飛んできた銃弾を影で弾く。

 でもその隙に歩の接近を許した。


「つっかまえ」


(悔い鴉(クイガラス) )


「ダッ!? 」


 地面から生やしたクチバシで歩の足を喰う。

 だがその断面で影を踏まれた。


死療(しりょう)


「っ!? 」


 壊れた影。

 その隙を突くように、


「メス! 」


 空中の咲ちゃんから刃が飛んでくる。

 さらには歩の蹴りが飛んでくる。


 毒に怪異を壊す能力。

 かすれば終わる。

 なら、


「うぉっ!? 」


 羽ばたき、天井に着地し、思いっきり影を広げる。


「ツイジュっウ 」


「うおヤバそッ 」


「あんた、傘になりなさい 」


「えっ、いいゾ 」


雨鱗(アメウロコ)!! 」


 黒い鱗の弾丸。

 それをぶち撒く。


「イダだだだだ!!!? 」


 でも咲ちゃんが歩の影に隠れてるせいで、当たらない。

 これ以上威力をあげれば咲ちゃんごと殺してしまう。

 というかそもそもおかしい。


 この雨に触れたヤツのトラウマを再発させるもの。

 それを何発も喰らってるのに、なんで平然としてるの?

 なんで?

 アイツは一体


(あっ )


 目が合った。

 黒い雨によって皮膚を崩壊させた男の顔と。

 それがじっと、笑うように。

 こっちを見てる。





「う゛あ゛あ゛ァアア!!! 」


「行ってきなさい!! 」


 踏み切り、槍を投げるように、咲ちゃんは歩を投げてきた。


「はーい、さっきぶ」


「ギエロ!!! 」


「り大根!? 」


 歩単独なら殺せる。

 カラスで全身に穴を開けた。

 もう死


「っ!? 」


 影が砕けた。

 歩のちぎれ掛けた腕が、普通より伸びる手が、私の影に触れていた。


「殺れ 」


「死療 」


 何かが歩を越えて迫る。

 それは、


電動骨肉粉砕刃(チェンソー)


 エンジンを吹かす咲ちゃんだった。


「ッ゛ッ゛ッ゛ッ゛!!? 」


 首に刃がが骨が切れて落ちる落ちる首が落ち


「アぁ!!!! 」


 顔中のクチバシから。

 咆哮。

 咲ちゃんを歩ごと吹き飛ばす。


 二人は水路の壁に激突。

 崩れたコンクリが煙となって咲ちゃんたちを隠す。


「ハハッ!!! 」


 首を繋げる間もなく、無傷の歩が飛び出してきた。

 その両腕にはチェンソー。

 腰には腕が巻きついてる。


「さてさて〜? カラス放ったら咲死ぬぞ〜!? 」


「うルっざい!!! 」

 

 翼から鱗を放つ。

 それは歩の顔に、足に、腕に食い込む。

 だが歩の歩みは止まらない。


「威力ひけぇなァ!! 」


(クソが貫通したら後ろに居る咲ちゃんも咲ちゃんも殺……なんで腕だけしか見えないの? )


「カラ……ばねェ!!! 」


 放った三羽のカラスは歩の腹と肩を貫く。

 その後ろには……誰もいなかった。


「あっ、バレちった♪ 」


(腕を切断して囮に!? イカレて)


「死療 」


 煙の晴れた壁際。

 向こう側。

 そこには小瓶を投げた咲ちゃんの姿がある。


「ニトロ 」


「っ!!!? 」


 小瓶が天井にぶつかる。

 それだけで爆発が起こり、天井が崩れる。


「アヒャヒャヒャ!! 」


 落下中に。

 笑い声。

 チェンソーを持った歩が突っ込んでくる。





(これ……死ぬ )


 この体勢、すばやく動けない。

 影で羽ばたこうにも先に歩の手が触れる。

 咲ちゃんも来てる。

 わざわざ歩の後ろに。

 これじゃあ、歩に攻撃したら咲ちゃんも殺してしまう。


 そもそも首がまだ繋がってない。

 メスも飛んできてる。

 影が無くなれば死ぬ。

 殺される。

 死んだらもう……帰れない。

 それは……

 そんなの……





「イ ヤ ()!!! 」


 全身から溢れた影。

 それを一本に研ぎ澄まし、一瞬で、二匹の胴を叩き切る。


「「っ゛!!? 」


 歩の傷に触れた。

 だから影は壊れる。

 でもどうでもいい。


綿死(わたし)ハカエル!! もう尾前(おまえ)らは……頃素(コロス)!!! 」


「あー勝手に盛り上がってるとこ、わりぃけど 」


 吹き飛ばされる歩。

 は、右手にリモコンを持っていた。


「ちょっと本気だすのが遅かったな 」


「っ゛!!? 」


 背中。

 に何かが刺さった。

 これは……メス?


((うし)ロにナニが )


 振り向く。

 そこには、人の腕で作られたボウガンが壁に突き刺さっていた。


「ガァっ?? 」


 心臓が。

 肺も。

 息が……毒!!


「死療 」


 気を取られてた。

 気がついたら、傷を治した咲ちゃんが目の前にいる。


安爆死(バクハツイ)


 振られたハンマー。

 それにぶつかった瞬間、ハンマーが爆発。

 そのまま吹き飛ばされる。


「ッつ津!!??? 」


「ひゃは!!! 」


 歩がこっちに来る。

いや影は回復した。

    一撃なら耐えれる。

          咲ちゃんは遠い。

 コイツはここで……殺す!!!


「アァアアア!!!! 」


 十羽のカラスをぶっぱなす。

 でもすべて。

 躱された。


「……()? 」


「何回見たと思ってやがる? ところで 」


 歩の足が首に巻き付く。

 そしてダラりと、首に足を引っ掛けるように、歩は宙吊りになった。


「テコの原理って知ってる? まぁ説明がめんどくせぇからさ 」


「っ!? 」


 グッと歩は体をそる。

 その伸びた側頭部に、咲ちゃんはハンマーを振りかぶる。


「体で学べ 」


 爆ぜた槌。

 ヘリコプターみたいに回る歩の体。

 そして私の首も回り、影ごと、ブチリッて、首が、ねじ


  切れた。





「チームワークの勝利だな 」


 意識がちぎれる寸前、歩のニヤケヅラが脳裏に焼き付いた。







 


 

()だ 」


「あっ? 」


「ダ!!! 」


 首の断面から蛇を。

 ちぎれた頭を繋げる。


「しぶてぇなおまエッ!? 」


「歩ッ!!? 」


 肥大した両腕(りょうよく)で二人を掴み、上へ。

 上へ飛ぶ。

 落ちてきた穴を通り抜けて、研究所に向かう。


((わた)しが死んデモ!! 中魔(なかま)が!!! 咲チャンをヅレガエル¿⊂*……だから(おまえ)は!! )


「ん? 」


(()っちに(コイ) )


 腹を裂いて産んだ目。

 それで歩を、じっと捕らえる。


「あーなんかマズそッ!? 」







「ここど〜こだ? 」


「私の精神世界だよ 」


 白い無為の部屋。

 そこに私と歩が、テーブルを囲んで座っている。


「じゃあアレか? お前が死ねば、俺の精神はここに置き去りって感じか? 」


「いいや? 私が死んだらキミは元通りだよ。まぁ最も…… 」


 バタンって、私の後ろにある扉が開く。


「ここで死ねば精神が終わるんだけどね 」


「うへぇ、追い詰められたからって布留部(ふるべ)んなよ 」


「ふるべ? なにそれ? 」


「あぁ知らない? 好きな漫画の話なんだけど 」


「いや漫画とか読んだこと無いし……というかなんで」


「怪異が来ない? てか? 」


 ヘラっと笑う歩。

 その手には醜く泣きじゃくる、人面の猫の生首が握られていた。

 あれは……私の怪異だ。


『てしるゆ……てしゆる…… 』


「コイツひでぇよなぁ。俺が体やるって言ってんのに、苦しいだの助けてだの騒いで、俺を理解してくなかったんだ。だーかーらー、引きちぎってやった 」


 歩は生首を投げ飛ばす。

 

 つまりは私の奥の手はいとも容易く破られたんだ。

 そんなのもう……


「ふふっ、アハハハハ!!! 」


 あまりにも不理解で、笑ってしまう。


「アハハハハッ!! も〜うキミってほんとめちゃくちゃだボッ!!? 」


 そうしてたら血を吐いた。

 もう毒が回ってる。


「なんで神経毒で血ぃ吐くんだよ? 」


「知らないよ! もう命が長くないってことを意味してるじゃない!? 」


「あ〜なる 」


「ほ〜んとクソだなぁ。というかなんでここが分かったの? 」


「咲にGPS付けてた 」


「うわキッモ!! なにストーカー!? 」


「いや咲じゃなくて哀花のストーカーだ 」


「アハハ!! なんか三周回って笑えてくるよ!!! アハハハハと 」


 椅子から転げ落ちちゃった。

 というか息苦しい。

 足先の感覚が、だんだん、死んでいく。


「ハーっ……ハーっ…… 」


「……お前は頼るべきだったな。咲たちなら多分、助けてって言えば助けてくれたと思うぞ 」


「じゃあ……ナニ? 私のやってきた事は……ムダって……言いたいの? 」


「あぁ 」


「……ふふっ。ほんと……クソだなぁ 」


「人生そんなモンだろ 」


「……だよねぇ 」


 歩の取り出した銃が、私のこめかみに。

 冷たい銃口が、押し付けられる。







 …………寒い。





「ねぇ……寒いよ……お姉ちゃん……手……握ろ? 」


 よく分からなくて、手を伸ばす。

 そしたら熱いモノに、手を掴まれた。


 ゴツゴツしてて、お姉ちゃんの手じゃない。

 でも、


「あった…………か」







 ……?









「……ほんと人生クソだよな 」


 握っていた手を、死体になった腹の上に乗せる。

 そっと。

 優しく。

 そして血まみれの銃を自分のこめかみに当てる。







「…………まぁどうでもいいか 」


 自殺する。

 そしたら、


「よぉ 」


「歩!? 」


 目が覚めた。

 周りを見るに、研究所の下の方か?


「おはよ〜咲。んでアイツは」


「死んでる。たぶん毒が回ったんだと思う 」


 咲の目線の先。

 そこには影と羽に包まれる、人とは呼べない死体があった。


「……怪異化のせいか 」


「えぇ……人の部分はもう無くなったんだと思う 」


「…………そっか 」


 片手間に指を噛み切り、その断面で怪異に触れる。

 そしたら死体も残さず、怪異は音を立てて砕け散った。


「じゃあ帰るぞ咲。彩音と真城が心配だ 」


「……泣いてるの? 」


 言われて気がついた。

 悲しくもなんとも無いのに、泣いてた。

 あぁこれアレか。


「大丈夫だ。ただこびり付いてる罪悪感が悪さしただけだ。全然なんとも思ってねぇし! 哀花以外どうでも良いし!! つーか敵が死のうと関係ねぇし!!! 」


「……言い聞かせてるようにしか聞こえないわよ 」


「と言われてもなぁ、これが普通だし 」


「……そうなのね 」


 咲は静かになって、俺の指を治してくれる。

 そして走る。


(なーんかヤな予感すんだよなぁ。彩音と真城の位置情報消えてるし。あとなんか……ここに長居するの、マズイ気がする )


「急ぐぞ! 」


「えぇ!! 」


 背から迫る変な感覚。

 それから逃げるように、二人で研究所を走り続けた。



 




 


 




歩くんは基本的に嘘が苦手なので、あー……とかワンクッション置いたり、早口で誤魔化してます

 でも隠し事はめっぽう得意です

 比喩無しで、隠し事は墓場まで持ってけるヒューマンです



そして突然始まる図画工作のコーナー!!(生首解説)


黄色い生首『え〜、今日は人の腕を使ってボウガンを作っていこうと思うのぜ 』

赤い生首『よろしく頼むわ 』


黄首『まずは生腕を用意。親指と小指は折っておくのぜ 』

赤首『あら? どうして指を折っておくの? 』

黄首『そうした方が弦を通したときに伸縮性が出るからだぜ 』


黄首『折った指に穴を開け、そこに弦になるものを通していくぜ。伸縮性のあるものならなんでもいいが、今回は献血する時に腕を縛る紐でやるぜ 』

赤首『あぁ、あの名前分からないヤツね 』

黄首『そうだぜ。名前の分からないヤツだ 』


黄首『ここからが少し大変なんだが、腕の骨の形は知ってるか? 』

赤首『えぇっと……あれよね? 骨が二本あって、それに隙間があるやつ! 』

黄首『その通りだぜ。じゃあまずは弦が伸び切る少し手前に目印を書いて、骨の隙間を通して穴を開けてくれ。そうしてそこにトリガーになる物を通す。今回は近くにあったメスで行くぜ 』

赤首『メスがない人はどうしたらいいの? 』

黄首『使い捨ての割り箸でいいんじゃないか? 』

赤首『急に雑ねあんた!? 』


黄首『ここまで来たら後は簡単だ。テープで矢を固定するぜ。今回は矢の代わりに毒メスを使うのぜ 』

赤首『へー簡単ね。少し手間はかかるけど、これなら私でもできそうだわ! 』

黄首『あぁ。これを見た人なら誰だってできる……が、あまりオススメはしないんだぜ 』

赤首『あら、どうしてかしら』

黄首『まずこれ……連射ができないんだぜ 』

赤巫女『……えっ? 』

黄魔女『考えても見てくれ。矢を放つたびに、わざわざテープで固定しなくちゃならないんだ 』

紅白『あっ……確かに 』

マスパ『しかも人の指を使ってるからな。弦の耐久性がほぼ無いに等しい 』

賽銭乞食『えっ。じゃあこの武器って』

キノコノコノコSimejiダケ『作る必要は無いな……まぁ、死体のある戦場とかでは使えるから、覚えておいて損は無いぜ 』

脇『そ、そうね。良かったわ、この時間が無駄になると思ったわ 』

帽子『よし、じゃあ今回はこれまでだ。次回も』


レイマリ『ゆっく』


 だく゛でん゛ガー゛ドマ゛ー゛ー゛ン゛!゛!゛!゛!゛

 い゛ぎな゛り゛です゛が!゛!゛

 い゛ま゛ガー゛ドを゛お゛も゛う゛じ゛ごむ゛ど!゛!゛!゛

 な゛な゛な゛ん゛ど!゛!゛!゛


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[良い点] ちょwwwwwwww 後書きで全部吹き飛んだwwwwwwwww
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