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旅の星/Dust or debris?
かくかくしかじか、天涯孤独な僕は女の人と旅に出ることになった。
磁気に狂いがあるようなので自動運転は出来ず。前にたれた銀の髪を耳にかけた女の人は、真っ白なガラス窓と睨めっこして機器に頼りくることなく運転をしていた。
「そういえば、君、名前は?」
意外だったのは女の人から会話を始めたことだ。器用な人だ。
「僕の名前はトキワです。常盤流星」
「常盤くんか。私はホズ・マルチシェイドっていうの。ホズでいいよ。」
ホズ…その響きに、どこか根源的な懐かしさを覚えた。
「常盤くん。これから旅をしていく上で先に大事なことを伝えておかなくちゃいけない。冗談に聞こえるかもしれないけど、私の目的はただ隕石を集めるだけじゃなくて、世界を救うことなの」
何やら大変なことになりそうだ…