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第9話 折り返し

なんとか天水の父の許しを得て天水と暮らすことになった。そして最近引っ越してきたという「三宅」さん家の子供がやけに懐いてほぼ二人暮らしの静かから一変騒がしい日常が始まろうとしていた…

あれから1週間…


あいも変わらず美狐と聖熊は遊びに来た。


「お邪魔します。りょう兄ちゃん来たよ!」


「ちょっとしょうま、あんまり騒がないのそれにすぐにひっつきにいこうとしない」


「いいじゃんみこちゃん、りょう兄ちゃん嫌いなんだろ、だったらりょう兄ちゃんは僕ので天姉ちゃんはみこでいいよ」


「う、うるさい!別に嫌いなんて言ってないもん」ぷい


2人はうちに来るなりケンカを始めてしまったが最近ではもう慣れたというかうちに来たら絶対にこのやり取りから入るのが当たり前になって来た。


「まあまあ2人ともケンカは良くないよ仲良くね」


「はーいりょう兄ちゃん」「わかってるはよりょう兄ちゃん」


「ちょっと待ってろ天水呼んでくるから」


そう言って2人をリビングに入らせて俺は天水を呼びに行った。


が階段を登ろうとすると待っていたかのように降りて来た。


俺たちがリビングへ入ろうとするとまたケンカをする2人の声が聞こえてきた。


「なんでみこちゃんはりょう兄ちゃんにあんな言い方ばっかりするのそんなんじゃりょう兄ちゃん泣いちゃうよ」


俺はそんなに泣かない方だが心配してくれてるんだなありがとう聖熊


「うるさいわね別にりょう兄ちゃんは嫌いじゃないけどいつも…その…」


「何言ってるのみこちゃん?」


「とにかくあんたが心配だからついて来てあげてるのあの男が私の大切な弟に変なことしないかみはるためにね」


「そうなのみこちゃん…でもちょっとウソくさい」


「そうもうならそう思ってなさい」


弟思いのいいお姉ちゃんじゃないかまあ少しきついところはあるが…


そろそろ止めに入るべきかと思い天水を見るとすごく頷いていたので止めに入ることにした。


リビングに入ると俺が止めに入る前にケンカは終わっていた。


「2人とも今日は俺の友達も呼んでるから仲良くね」


そう実は今日は鶴華と順を呼んだのだがあいにく順はライブでいけないとのことで鶴華だけ呼んだ。


するとインターホンが鳴った。


「おっ来たみたいだ天水ちょっと見てて」


「わかった」


玄関に行き鶴華を家にあげた。


するとそして鶴華に今から紹介したい人たちがいるけどあまり興奮するなと忠告だけしてリビングに連れて行った。


そして案の定鶴華は2人の方に近づいてって抱きしめたりほっぺをつついたりした。


「おい鶴華2人が動揺してるから一旦離れろ」


「あーごめんごめん」


「2人もごめんな、急でびっくりしただろ」


「「ううん平気」」


すごいシンクロ


「まあとりあえず自己紹介からだな」


「じゃあ私から、私は書流鶴華っていいます。好きな呼び方してね」


「じゃあつる姉ちゃん」「私もつる姉ちゃんで」


「じゃあ次は美狐たちだな」


「私は三宅美狐小学一年生です」


「みこちゃんねそれでそっちの子は?」


「僕は三宅聖熊小学一年生です」


「えっ?男?」


「あーだよな最初はわかんないよな俺も最初は女の子だと思ってた」


「私ショタとかは興味ないけどこの子はいける」


聖熊を見ると少し震えていた。


「おいおいそんな目で見るな怖がってるだろ」


「ごめん、基本ロリキャラは二次に限るけどこの子達は別格だは」


「そうか。まあとりあえず5人で遊ぶか」


最初は警戒心全開の2人だったがもうすっかり慣れていた。


そしてあっという間に夕方になった。


鶴華を家に帰し、天水と2人で美狐たちを家まで送った。


しかしその帰りにその時はやってきた。


天水に話掛けても返事が返ってこなかった。


俺は気持ち前にいたので振り返るとそこには誰もいなかった。


送り届けた時にはいたはずなのに今はいない。


そして俺は叫んだ。


「天水ー‼︎どこだー‼︎」


「ここにいるよりょうくんそんな大声出してどうしたの?近所迷惑だよ」


「おい天水どこに行ってた?急に居なくなって心配したんだぞ」


「どこ行くも何もずっとここに居たよ?」


「え?」


「だからずっとここに居たって」


「いやさっき振り向いたら居なかったぞ?」


「きっと疲れてるんだよ」


「そうか」


「さあ帰って休も」


「ああ」


………


失恋してはや1ヶ月が経った。


でも悲しくなかった。


僕はあれ以来ストーカー行為は一切やめた。


家族にも心配を掛けていたと知ったから。


失恋した日僕は泣いて帰った。


そんな時普段はあまり喋らない兄貴が自分のことのように心配してくれた。


事情が事情の為詳しくことは話せなかったが失恋したとだけ言った。


そのおかげで今では兄妹仲は良好だ。


もともと仲は悪くなかったもののすれ違いが多くあまり喋らなかったのが原因だが今ではそうでもない。


兄貴は休みの日まで「どこか行きたとこないか」とか「今学校でも困ってることはないか」とか親みたいに心配してくれる。


正直鬱陶しい時もあったが龍夜くん以上に優しい男の人に出会えてようやく気づいた。


1番近くに世界一優しくしてくれる男の人がいたことに。

更新遅れてすいませんイヴです。最近忙しくなってきて今後も不定期ではありますが更新していくのでよろしくお願いします。

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