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最終話 「幸せな人生を君と」

ライトで辺りを照らすと目の前に文字が書かれていた。


真実の道は2つの光が示すだろう

一方の光は幸せへ

一方の光は真実へ

そなたが選ぶのはどちらだ?


「真実の道は2つの光が示す?光は2つあるがどっちだと言うんだ?」


考えろ、文をよく読み理解するんだ。

………

分からん。

どうしろと言うのだ。

だが、諦めるわけにはいかない。


「これ以外に何かヒントはないのか?」


もう一度周りを照らした。

………あれは!?

よく見ると片方の道に人形が落ちていた。

これはいつかの確か…


「花ちゃんか?」


その人形は名前を呼ばれると返事をするかの様にカタカタと音を出し道の奥へと走っていった。

(こっちが正解か。ありがとう藍子)


俺は花ちゃんの後を追って駆け出した。

「天水!天水!」


名前を呼びながら走った。

そして…

道がなくなった。

どうしてだ?こっちが正解じゃないのか?


「りょうくんー!」


(天水?)

後ろを振り返ると天水が走ってきた。


「天水っ」


振り返ると同時に抱きつかれ言葉が詰まった。

だが、今は言葉はいらないと思い俺は強く抱きしめた。

もう二度と離さないように、離れないように。


「やっと見つけた」


「やっと会えた」


それから、夜が明けるまで今2人で居られることを喜びながら抱き合った。


………


あれから数年後…


天水が消えることはなく高校卒業し大学に進学した後も天水はこの世にいた。

俺と天水は同じ大学へ、順は専門学校へそして鶴華はハーバード大学へ行った。

みんなバラバラになってしまったが連絡は取っているので1年に1回は会っている。


色々慌ただしかった高校での1年のせいで4年があっという間に経った。

そして俺たちは無事大学を卒業し各々の道を進み出した。


「天水いよいよ明日だな」


「うん、やっとだね。高校の時に返事をしてからずっと待ってたよ」


「順も鶴華もきてくれるらしいしな明日の式。天水の最高に可愛くて綺麗な姿を見せないとな」


「りょうくんのカッコいい姿もね」


長くあっという間だった高校から大学。

俺たちは明日、念願の結婚式をあげることになった。


翌日


無事結婚式は行われた。


「天水、すごく綺麗だよ」


「ありがとう鶴ちゃん」


「でも、ほんとにいつも先を越されちゃうね」


「どう言うこと?」


「まず私を置いて先に逝っちゃて、今では私より先に結婚までして昔からすごいよ」


「そうかな?でもいつか見つかるよ鶴ちゃんにもいい人」


「ありがとう。あっそろそろ時間じゃない?」


「そうだねじゃあまた後でね」


「うん」


私は鏡の前で最後の確認をした。


「そうだ、最後に一言」


「んう?」


「幸せになりなさいよ」


「うん、ありがとう。鶴ちゃんもね」


「ありがと、いつかね」


それから、式が始まり、りょうくんと人生を誓い合った。

死んでからも結婚式が挙げられた。

そんな幸せを感じながら式をした。


「行くよー」


ああ、本当にこの世に留まれてよかった。

私は思っ切りブーケを投げた。


「取った!」


振り返って見ると取ったのは鶴華だった。


「おめでと!」


………


「おいで〜」


「ばーば」


「いい子だね初華ういかは」


結婚式後は何もかもが上手くいった幸せな生活を送っていた。

そして子供生また。

天水がまだ幽霊かは分からない。

透明になれる能力はもう使えないらしい。

ただ、子供はできた。


「パパ、そろそろご飯だから手伝って」


「あーい、初華じゃあ席で待ってようか」


「あーい」


「もう変な言葉覚えさせないでね」


「ごめんごめんママ」


「気をつけてねパパ」


全ての人が幸せになる可能性はない。

もしかしら不幸が続くかもしれない。

でも、不幸が訪れるうちはその人にとっての最大の幸せがいつか訪れるだろう。

俺にとっての不幸は彼女の死、そして俺にとっての幸せは彼女が望む日々である。


ハッピーエンド 「幽霊彼女との幸せな日々」

どうも遂に最終回ですね。

自分の初めての小説も約10ヶ月個人的には長く感じております。

今までお付き合いいただいた方々本当にありがとうございます。

これからも小説家になろうにて他の小説もよろしくお願いします。

それでまたどこかでお会いできる日を楽しみにしております。

以上Black historyCrafter IV/イヴでした。

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